豊中校担当の杉谷です。
少し前まで夏日がどうだこうだ…と言っていましたが、季節が一気に通り過ぎ「寒いね〜」なんて日も
子どもたちの服装も秋めいて…いや冬めいてきていますが、ただ中にはまだ半袖そして半パンなんて子も…
見ているこちらの方が寒く感じることもありますが、まぁ元気があり、パワーあふれる証拠
いいのかなと思いますし、そのパワーを勉強にも向けてくれたらいいな、なんて思っております
寒くなってきた…ということは、受験生と呼ばれる子たちの本番が確実に近づきつつあることも表わしています大学入試の高3生などは推薦で既に本番を迎えている…なんてこともあるでしょうが、今回は高校受験、その中の「兵庫県公立入試」の話題となります
先日、テストや教材の会社「育伸社」さんによる「兵庫県公立高校入試分析セミナー」にお邪魔してきました
その中からいくつか紹介させていただきます
なお、このブログでも春先に私が数学と理科は実際に解いてみて分析(といえるほどのものかは?ですが…)したものを掲載させていただきましたので、これから兵庫県で高校入試を迎える方は参考にしてみてください
ですので、今回は過去3年の平均点と出題数、正答率による難題の割合を中心に、違った視点からお伝えしていきます
なお、ところどころ資料に私の殴り書きのメモがありますが、気にせずご覧ください
《国語》
また正答率20%未満の難題も過去3年1問ずつと大きな変化はないものの、3年前は正答率20〜40%の問題がいちばん多かったのに対し、昨年は半数以上が正解した60〜80%の問題がいちばん多くなっており、少し取り組みやすい問題になってきています。
正答率が悪かったのは音便を問うもので、文章読解よりも漢字や語句、文法といったところに正答率の低いものがありますので、ここで差をつけることができます
出題範囲別の配点ですが、古文・漢文が計5点少なくなって、会話文(資料を読みとる)がその分増えています。これは全国的な傾向ともいます
一般的な文学作品だけでなく、資料からの出題も恒例となってきていますので、過去問だけでなく、そういった題材に触れておくのもいいでしょう
《社会》
次に社会ですが、こちらは3年前には平均で60点をクリアしておりましたが、この2年は50点台に。問題数はこの3年変わらずで、正答率20%未満の難題の数も変わりません。変わったのは正答率が60〜80%の問題が減少し、40〜60%台のものが増えていて「やや難易度があがった」という感じです
出題範囲と配点は上記のとおりで、バランスは保たれているものの歴史の出題が読みにくくなっていますが、比較的浅い時代が多く、このあたりが問われると苦手な子が多いため平均点はやや下がり気味なのかと思われます
また上の写真の問題では選択肢が例年より多くなっています。こうなると単純に苦手な子が間違える可能性も高くなるので、次年度も今年と同じくらいの動向、難易度で考えた方がいいでしょう
今回いちばん正答率が低かった問題がこれで、コロナ禍におけるヨーロッパの財政支援策についての問題でしたが、この問題でも見られるように社会でもやはり資料の読み取りは欠かせません
学習指導要領に「思考力・判断力・表現力」とある以上、この出題傾向はしばらくつづきます。知識を答えるだけでなく、それを資料などとどうつなげるかが試されます。一問一答的なもので定期テストはなんとかなっても入試は厳しい現実が待っていることになります。考えること、大事ですよ
《数学》
数学は前2年と比べ平均点が約5点上がりました。正答率20%未満の問題が減ったこと、また例年難題とされていた最後の問題が今年は易しかったことが影響していると思われます
ただし、20%未満の中には0.5%の正答率のものがありました
以前の私の記事のものを参照してもらえればと思いますが、図形の面積比を求める問題でした。個人的には「なんとかなるだろう…」と思いましたが、ただ兵庫県の公立高校入試の仕組み上、数学が得意な子たちは一般入試にはあまり残っていません。ほぼ推薦で決まっているので…(理科も同様ですが)
よって、一般入試に挑んた人たちにとってはかなりの難題だったということになります
出題構成、配点はこの3年は大きな変化はありません
注目は昨年より学習内容に含まれた箱ひげ図の問題。今年は兵庫県でも出題されましたが、導入初年度の昨年は20県で出題、今年は41県で出題され、2年連続での出題も17県とかなり多く出題されてきています。ちなみにまだ1回も出題していない県は、東京、石川、奈良とのこと。今後も注意が必要です
ここまでで3教科について触れてきましかたが、長くなってきましたので、今回はここまで
次回は残りの《理科》と《英語》について、見ていきます