〈祝〉21歳で偉業達成!将棋・藤井聡太八冠から学ぶこと | 灘学習院のブログ 日本一の塾をめざして

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昨日、将棋界で偉業が達成されましたお祝い


https://news.yahoo.co.jp/pickup/6478133 


藤井聡太七冠が、タイトル戦で唯一手にしていなかった「王座」戦にて3戦先勝の中、四局目にて通算3勝1敗とし、見事に勝利し「王座」のタイトルを獲得。これで、タイトル戦すべてに勝利し、八冠達成となりましたびっくり


私は将棋のルールは知っていて、中学のときは休み時間などにクラスメイトとよく将棋をさしていましたが、まぁ下手くそでした。「先を読む」という能力についてはまったくなく、センスの欠片もなかったかと思いますプンプン


ですが、下手の横好きというもので、将棋界のことについては、全くの素人の人より一歩だけ前に出ていて、知っていることは素人の中では多いほうかと思ってますニコニコ


なので、ちょっとしたことだけ知っているのですが、私がほんの少し興味を持ち始めた頃の将棋界には棋聖・王位・棋王・王将・竜王・名人そして今回藤井聡太八冠が獲得した王座の7つのタイトルがありました。
その中でも歴史のある名人や最高権威の竜王は格上とされていたりします。


2018年に「叡王」が加わり、タイトルをかけた戦いが8つとなり、それぞれで勝利するとその称号を獲得し、次回の同タイトル戦までその称号で呼ばれることとなります。そして、次回の同タイトル戦では、タイトル保持者として挑戦者を迎えうつ防衛戦を行うことになります炎


「叡王」が加わるまでの7つのタイトル時代では、1996年に羽生善治永世七冠がタイトル独占を達成しており、今回の藤井聡太八冠の偉業はそれ以来27年ぶり、タイトルが8つになってからはもちろん初めてのこととなります!!
しかも、羽生善治永世七冠が達成したのが25歳のときで、これもスゴかったのですが、今回の藤井聡太八冠は21歳。いやいや末恐ろしいですね…びっくり


ちなみに、タイトル戦といっても同じ将棋じゃないか…ということも聞かれますが、もちろんそのとおりでもあるのですが、それぞれのタイトル戦で少々勝ち上がり方が違ったり、大きいのは一手を考えるために使える「持ち時間」が異なることで、今回の王座戦であれば、1日で決着しますが、例えば名人戦などは対局に2日を要することもありますニコニコ
ですので、考えるのに時間がかかるが、その分いい一手を選ぶことが得意な人もいれば、早指し勝負が得意な人もいたりします。すべてのタイトルを獲得できるということは、どんな持ち時間でも対応できるというスゴさがあります照れ


とまぁ私からの説明はこのあたりにしておきます。詳しい人からしたら「そんな簡単なことじゃない」とか「ここが少し違ってるよ」なんて思われるでしょうから、素人から一歩だけ前の説明としてはこのあたりでご容赦願えればと思います口笛


こんな説明でもなんとなく、藤井聡太八冠がスゴいということがわかってもらえればですが、そんな彼が今回の対局後に会見で答えていたのが、先のニュース記事にもでていたとおりですが、

偉業達成となったが、藤井は終局後「苦しいシリーズだったので幸いしたのですが、この経験を糧にしてもっともっと実力を付けていかなければ。ここ1、2年でタイトル戦の結果は出たが、それに見合った力があるのかというと、まだまだ」と勝っても自分を戒めた。



この謙虚さこそが、まだまだ前に向かおうとする原動力なのかと感じましたおねがい
17歳のときに初めての「棋聖」をとったり、さらには羽生善治さんと同じ七冠に並んだときに「これで十分」や「もうこれ以上のことはない」など思っていたら、今回の結果もなかったのではと思います。


これまでもタイトルを取るたびにコメントを残していますが、いずれも「まだまだ実力が足りない」というようなコメントを残しています。
勝つにはかったが、まだ運の要素が大きいといわんばかりです。


かつてプロ野球の名監督の一人の野村克也さんも


「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」


といっていたように、勝てたとしても自分の力ではない可能性もしっかり考えていることかと思っています。私なんかのような凡人には彼らの思いは推測でしかないのですが…ショボーン


たしかに彼らは超一流の世界での話でしょうが、世界の大小はあれど、私たちの凡人の世界でも言えることなのかとも思います。
周りの大人でその後周囲に認められ活躍する人、また子どもたちでも成長する子たちはこういった「まだまだ」とどこかで思う一面を持っていたりします。


私がかつて見ていた子では、中学生で定期テスト五教科の合計が500点満点中の495点とってきた子がいました。私からしたらもう満足だろう…という感じでしたが、その子に振り返りの感想を書いてもらったら


「今度は読み間違えに気をつけたい」


と、たった5点分を反省していましたびっくり
やはり、その子はその後の入試でも志望校の北野高校に進むことができましたおねがい


また、藤井聡太八冠は負けず嫌いでも有名で、勝つにはどうすべきかと勝つまで考えるといいます。
負けず嫌いが原動力になることは以前の記事で八尾先生が紹介していましたニコニコ 


ただ、負けず嫌いにもいろいろいて、勝つためにどうするかと立ち向かう人と負けることから逃げるパターンがあります。もちろん、結果がでるのは前者だということはおわかりでしょう。


今回の藤井聡太八冠の偉業を受けて、彼の少年時代に指導した師匠の杉本昌隆八段がコメントしてきましたが、師匠いわく、

「彼は負けることも正面から受けとめていた」


と言っていました。
また、藤井聡太八冠もかつてのコメントで


「勝負ごとに勝ち負けはつきものだから、一喜一憂しないようにしています」


とも。負けたことや勝ってもうまくいかなかったことを糧にした結果が昨日の結果につながっているのだろうと思います。


授業で子どもたちを見ていても、なかなかできないと思いながらも与えられた目の前の課題をなんとかしようとする子と、一方で諦めてしまい、挙げ句にはプリントの他の問題をし始める子。その後の結果の違いは歴然です…


ですので、授業では彼らに

できなくてもいい。ただ、目の前の問題から逃げるな!

とよく伝えています。まぁなかなか伝えきれてはいないのでしょうが…
今回の投稿で少しでも思いが伝わればいいな、とは思いますウインク


あと藤井聡太八冠は、負けず嫌いといっても「相手を負かしてやろう」ではなく「自分が勝つためには」を考えていたのではと思います。相手を下にするという他力的なものではなく、相手が強くても自分が勝つには…という自力的なものだったのだろうと思います。


他力的な考えだとどうしてもうまくいかなかったとき、他人のせいにしてしまいますが、過去の子たちを見てきても、おうちの人のせいにする子たちはことごとく苦戦しています。


まずは自分がどうするか、そして、どうなっていきたいか…彼らとともに私も考えていきたいなと、今回の藤井聡太八冠の偉業から学びましたニコニコ


世界の大きさは異なるかもしれませんが、どの世界でも成長に必要なものは共通点も多いように思います。ぜひ、私の小さな世界の範囲で、藤井聡太八冠からの学びも活かし、子どもたちと成長していきたいと思います爆笑


なお、私の出身である高槻は、関西将棋会館の移転先に決まり、今は将棋のまちとして売り出しつつあります。今年も王将戦や名人戦が行われましたが、新しい関西将棋会館が高槻にできたら、藤井聡太八冠も目にする可能性が高くなるかもしれません爆笑
そのときは写真でも撮ってもらって、ついでにパワーもいただけたらと思っておりますニヤリ