昨日のブログで、
「最近私が亡くなった母に似てきたと言われる」と書きました。
それもなぜか女学校時代の母なのだそうです
いくらなんでも、それは若過ぎでしょう!と思いましたし、
当時の母の写真を見てもそんなに似てるとは思えません
これは戦後、秋田に疎開して、
秋田の女学校に編入した頃の母の写真です。
15歳くらいでしょうか?
とても食糧難だったとは思えないふくよかさですよね
ガッチリ食べていたんでしょう
さすがです
どうですか、私に似ていますか
?
この頃の母は戦争の苦労はあっても、まだ結婚の苦労はしていませんでした。
きっと結婚前の母は、心の底から明るい笑顔で笑っていたのだと思います。
私は母の翳りのないその笑顔は知りません。
大人になった母の苦労に裏打ちされた笑顔しか知りません。
元々明るい人でとてもよく笑いましたが、
陰の涙を知っているだけに、私には時々その笑顔が虚しく思えたものです。
叔母が最近の私を見て母の女学校時代を思い出すのは、
ルックスが似てきたというよりは、
表情の事を言っているのかもしれないと思いました。
きっと今の私は、父で苦労をする前の母の様に、
心の底から明るい笑顔で笑っているからかもしれないと、ふと思ったのです。
私自身、心に翳りのない訳ではありませんが、
笑う事も人を笑わせる事も大好きですから
悲惨な家庭に育ったことの翳りは今、私の心には殆どなくなりました。
けれども、別の翳りはあります。
それはどうすることも出来ず、一生拭えない翳りなのかもしれませんが、
もしその翳りが一瞬でも掃われることがあるならば、
私はその時、どんな顔で笑うのだろうと思う事があります。
子供の頃は自分が幸せになれるなんて思いませんでした。
それはうちの家庭の実情を知る近所のおばさん達もそうだったみたいで
数年前に母の遠距離介護や葬儀で顔を合わせた時に、
「あの苦労してたノッコちゃんがこんなに幸せになるなんて![]()
あんたのやってる宗教は凄いね!」と驚かれたくらいです。
それくらい酷い状況だったという事でしょう(笑)。
こちらは同じく女学校時代、英語劇で主役を張る母(中央)です。
母の昔の写真は大好きで、小さい頃から何回も何回も見ていました。
昔の写真って味があって本当に面白いですよね。
母はよく写真の説明もしてくれました。
時々、なぜこの人たちの写真を貼ってるの?と思うものがあって、
そのうち何人かについては、私が成長するにつれ母が少し話してくれました。
一枚は結婚前の、父とは正反対のとても優しそうな男性の写真。
これについては母との
です。
もう一枚は若い男性の写真でおそらく教え子でしょう。
母は教師をしていたので、よく生徒からラブレターをもらった様ですが、
そういうのは男子生徒の麻疹のようなもので珍しい事ではありません。
その彼も母に熱い想いを寄せていたようですが、
あの母がああしてアルバムに唯一残したくらいですから、
きっと他の生徒とは違う純粋な何かを感じていたのでしょうね。
しかし、その彼は若くして事故で亡くなってしまいます。
「とても魂の美しい子だったのに・・・」と母が涙ぐんでいました。
「心」ではなく、「魂」という言葉を使ったのが印象的でした。
彼が亡くなった時間に、母の身に不思議な事が起こったそうです。
多分、虫の知らせの様なものだったのでしょう。
母はその時、彼が死んだと分かったそうで、
しばらくして彼の死を知らせる電話があったといいます。
死ぬ瞬間に彼が母の事を想ってくれていたのかと思うと、
とても切なくなります。
結構モテていた母でしたが、この二人には何か特別な想いがあったのでしょう。
だからアルバムに写真を残していたのだと思います。
私はそれを変だとも、やましい事だとも思いませんでした。
むしろ、そういう風に純粋に母に想いを寄せ、
大切に想ってくれていた優しい男性がいた事は、
私にはとても嬉しい事でした。
小さい頃、単に下心だけで母に言い寄ってくる男性も見ていましたし、
父を筆頭に周囲の男性はひどい人が殆どでしたから、
彼のような存在は母にとって心強かったはずです。
それに何よりも母は、祖父母にとっては子供である前に、
父の妻である前に、私たちの母である前に、
何よりも一人の女性であり人間なのですから。
人は一生のうちに一人だけを愛する訳でも、
一人からだけ愛される訳でもありません。
もちろん誰も愛したことがないという人もいるでしょうし、
その中で本当に愛した人は一人ということもあるでしょう。
それは人夫々です。
まして父と母の間に愛はありませんでした。
逆に形だけうまくやってるから愛があるとも限りませんし。
結婚という形だけが、愛の最高の形だとも思っていません。
愛には本当に色々な形?があって、
人生はとても・・・とても複雑なものですから。
ちなみに主人の名前は彼のおばあちゃんがつけたのですが、
なんとおばあちゃんが昔好きだった人の名前なのだそうです![]()
そのため主人は祖母から、
「あんたは男前や~!」と絶賛されて育ったとか![]()
私はこの話を聞いた時に大笑いしましたし、
なんて素敵なおばあちゃんだろうと思いました![]()
結婚しているしていないにかかわらず、
自分の人生には目を向けず、
家庭や家族の付属物みたいに生き、
家族の人生にしか目を向けない女性が多いですから
自分自身の人生にこだわり、
ちゃんと目を向ける女性はカッコいいですよ![]()
今思えば、私の写真好きも幼い頃からだったみたいです。
一枚の写真から色んな疑問がわいてきたり、
何かをひも解いていけることもありましたし、
裏の話を聞くとまた違って見えてきたりと、
写真って、とっても面白いなぁ~と思っていました。
写真以外に、母の購入した画集や写真集も沢山あって、
飽きずにそれを何時間でも見ていましたから、
それが今になって、少しは活きているのかもしれないと思う事があります。

