心が弾むような楽しい曲調と、色彩感あるサウンドが魅力的なリムスキー=コルサコフのスペイン奇想曲。各楽器のソロも多く、彼の代表作である交響組曲「シェエラザード」とともに、オーケストラの魅力を堪能できる名曲だと思います。

 

この曲はやはり、各ソロが魅力的で、オケ全体の音色も楽しむことのできる演奏で聴きたくなります。

 

私が最もよく聴く演奏が、セルとクリーヴランド管弦楽団との録音。クラリネットやヴァイオリンをはじめ、各ソロは極上。引き締まったテンポの中でもきちんと表情付けができ、なおかつ余裕さえ感じるのはさすが。

 

アンサンブルも破綻がなく、弦楽器の音色が澄んでいてとても綺麗。管楽器も、2曲目のふくよかなホルンや4曲目冒頭の煌びやかで粒の揃ったトランペットといった、どの楽器も聴かせどころで期待以上の演奏を聴かせてくれるので、ソロの多い4曲目を聴くのがとても楽しくなります。

 

爽やかな1曲目から弾けるような終曲まで、最後までワクワクしながら聴くことのできる、完成度の高い名演です。

 

一方、ロジェストヴェンスキーとパリ管弦楽団との録音は、とにかくカラフルなサウンドが印象的。また、楽しんで演奏しているのが伝わってくる微笑ましい演奏です。

 

クラリネットやトランペット等、技術的に物足りないと感じる部分はありますが、どこか余裕を残したようなセル盤と比べ、限界を超えてでも溌溂とした演奏を展開しており、これはこれでこの曲やこのオケの良さが伝わってくる演奏だと思います。

 

小品でも完成度が高いのはさすが

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聴いたコンサート

https://ameblo.jp/nackpiano/entry-12558594383.html

交響組曲「シェエラザード」の名盤

https://ameblo.jp/nackpiano/entry-12426345654.html