スカイステージで2月に視聴した演目 月組公演今夜ロマンス劇場で2022年

 


月城かなとさん、海乃美月さんお披露目公演。アマプラで綾瀬はるか主演の映画版を以前に見たことがあった。ほとんど映画版を踏襲している感じだったが、暁千星さんの役大蛇丸は宝塚版の儲け役かな(?)

映画版では、加藤剛さん演じる健司の晩年がいきなり出ていたような気がするが、宝塚版はナースを演じる天紫珠李さんが健司の未完の脚本を盗み見たところから始まる。(加藤さんにとってこの映画が遺作だったそうだ)

月城さん演じる健司は映画監督を志す青年。映画館「ロマンス劇場」でモノクロ映画のヒロイン美雪(海乃美月さん)に惹かれ、通いつめる。突然の雷鳴で美雪は映画のモノクロの姿のまま現れた。このあたりの演出、小柳氏はとても上手だなと思った。

上から目線で話す美雪も実は映画をいつも一人で鑑賞してくれていた健司のことを想っていたということが後々わかるが、触れてしまうと消えてしまうということがわかってからも静かに愛を育んでいく。これほどまでの純愛はもはやファンタジーである。

当代きっての大スター俊道役は鳳月杏さん。美雪や健司の騒動に巻き込まれ、かなり酷い目に遭いながらも、そんな細かいことは気にしないとばかりに寛大な大スターをコミカルに演じた。ロマンス劇場の支配人役の光月るうさん、健司と同じような経験をしていたということで二人を暖かく見守る。

年を取らない美雪、そして年を重ねていく健司。年老いた健司が病床でいよいよその人生に幕を下ろすその時に初めて二人が触れ合いそして暗転。映画版ではなかったすばらしいラストー二人で映画の世界にーが用意されていた。

月城さんと海乃さんの演技力に圧倒された。脚本も演出もすばらしかった。

ところで、鳳月杏さんのトップスター就任のアナウンスがあった。彼女は花組時代に幅広い役に挑戦されていて、先日アップしたCASANOVAではなんと黒魔術を操る妖艶な人妻役!金色の砂漠のシャハンギール王、あかねさす紫の花の役替わりの中大兄皇子、第1次月組時代に珠城りょうさんと共演された月雲の皇子の穴穂皇子が印象に残っている。