『サヨナラまでの30分』ネタバレ感想 | Nシネマ

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週末に観てきました。

 

バンドものって観たくなるんですよね♪

 

 

 

 

●あらすじ

他人と関わることが苦手で就職活動もうまくいっていない大学生の颯太(北村匠海)は、ある日1年前に他界したバンドミュージシャンのアキ(新田真剣佑)が遺(のこ)したカセットテープを拾う。テープを再生してみると、その30分の間だけ颯太の中身がアキになる。アキは颯太の体を借りて、恋人やバンドのメンバーとの再会を果たす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●結果(★5=満点)

 

★★★▲(3.9)

(ファンタジーだけどリアル)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●感想

 

よかったです!

 

観終わって

とても清々しい気持ちになりました。

 

ただの青春映画、

イケメン映画ではないです。


そう思っていたらもったいない、

そんな内容でした。

 

 

その内容は

カセットテープが回っている間だけ

身体が入れ替わる・・・

というファンタジーなものなんだけど。

 

入れ替わりのシーンが

例えば体がちょっとずつ泡になるとか

色が変わって変身~!

みたいな映像じゃなくて、

さらっと入れ変わっていて。

(手の先に光がパチパチはしていたけど)

 

観ている側が

「あ、今、替わったのね」と

気づくような感じなので、

あまりファンタジーっぽさがなくて、

それが良かったです。

 

 

 

 

2人はすごく対照的で。

 

片や人と関わることが大の苦手で、

就活面接で

「友達はいません。

余計なコミュニケーションをとらない分仕事に集中できます」

みたいなことを言っちゃうタイプ

(颯太=北村くん)。


北村くんは、颯太の役と、

アキの心をもった颯太の二役でしたが

見事な演じ分けでしたね。

さすがです。

 

片や、人見知りって何?な、

思い立ったらすぐ行動の

スーパーポジティブ(アキ=新田真剣祐)。


バンドがデビュー目前の時、

交通事故で他界してる。

 




アキは

バンドメンバーとまた演奏がしたいから

このまま入れ変われるままにしてほしい

(カセットを捨てたりしない)と

しつこく頼むけど

颯太はめちゃくちゃ迷惑がる。


 

でも結局

「人と関わらないといけない時

(面接とか)は

アキと入れ替わっていた方が得」と

思って受け入れることになったわけです

(理由がアキの気持ちとかじゃなく

自分の損得だけって

颯太すごいなって思ったw)。




そして外見は颯太なアキが

元バンドメンバーや恋人の前に現れるけど、

そりゃ信じられないよね・・・

 

でも颯太は

もともと一人でコツコツ

音楽を作っていたこともあって、

音楽、演奏については問題なし。



(この辺はちょっと

都合良すぎるけど・・・

ファンタジーってことでw)

 



バンドのみんなは

颯太(アキ)が歌い始めたら

ビックリして

(そもそもアキだしね)、

徐々に音楽への情熱を

取り戻していくわけです。

 

 

 

 

そして颯太も

30分たつと元に戻っちゃうから、

戻ったら皆と話したり

演奏したりせざるを得なくなって、

やがて人といることの楽しさを知って

だんだんと明るくなっていく。

 



一方、アキの彼女は

恋人を無くしたショックで

頑なに心をとざしていた。



でも颯太が現れて、

アキと一緒にいるような感覚になって

(そりゃそうだ)、

気持ちがほぐれていき、

颯太に惹かれていく。


バンドに戻ることも嫌がっていたけど

気持ちが変わります。

 

 

 

こうしてバンドは再結成されるし、

颯太の就活も一次面接に通ったりと

入れ替わり人生は順調!




・・・と思いきや、思いもよらないことが。

 



カセットテープが

何故か少しずつ透明になっていって

(=再生時間が短くなっていって)

入れ替わる時間も

短くなっていくように

なってしまいます。

 

 


ここは意外な展開でしたね。

 

 

 


短くなった理由は、


颯太は入れ替わりの最中、たまにアキの過去の映像が頭に浮かぶ


=カセットに録音されたものはアキの記憶そのもの


=カセットは上書き録音できる


=颯太の新しい記憶が

上書きされていく


=アキの部分が減っていく


というもの。

 


テープがどんどん

透明になって残り僅かな時、

颯太がアキに

「面接に行って。

それが(入れ替わっていい)条件でしょ」と

言ったのは

ちょっと衝撃でした。

 

結局、面接は颯太としてのぞむのですが、

その時にアキや

初めてできた仲間たちとの数々の時間を

思い・・・


自分に正直になろうと

音楽フェスに参加。

 



そして最後のカセット再生。


アキは念願のフェスのステージで

思い切り歌い・・・




アキは消えました。

 



 

ステージ上、

アキから颯太に戻り、

颯太は彼の魂の分もこめ

全力で歌う。


そして映画は終わりました。

 

 

 

 

30分で再生ストップ。

上書き録音。


カセットテープという媒体でないと

成立しない話です。

 

よくこの時代に

この発想が出てきたと思いました。

 

若かりし頃に

思いっきり

カセット時代を過ごしてきた身としては

懐かしさ満載でしたが、

場内のほとんどが10代20代の女子で。


デジタル世代の彼女たちは

この媒体をどう見ていたのかなぁ・・・と。


気になるところです。

 

 

 

 

演奏シーンはけっこう多くて、

みんなカッコよかったです。

 

 

 

北村くんとマッケンの歌声が

似てるなぁと思いました。

 

北村君は当たり前だけど、

マッケンめちゃ歌が上手いですね。

 

付け加えるなら

葉山奨乃くんも。


アキの代わりとして歌っても

魅力がないという役だったけど

十分上手かったですw


(葉山くん好きなんです。

すごく上手い。絶対に売れる!)

 

 

恋人役の久保田紗友ちゃんは、

まだよく魅力がわからなかったので

今後に期待したい。


(トイレで女子が「あの子めっちゃ美人!」と言っていました)

 

 

 

颯太はアキの強引さに引っ張られて、

自分の生活が変わらざるを

得なかったわけだけど、

結果それがいい方向に変わっていった。


人と接すること、

何かを変えることって

大事なんだなって

改めて思いました。

 



何かを変えることと言えば、

北村くんが出ていた『鈴木先生』にも、

鈴木先生が生徒に


「無理をすることも大事なんだぞ。

変わろうと演技をしているうちに

それが本物になることだってある」


と言うセリフがあって、

私それがすごく好きで。

(かわいいね~)

 

 

無理をしてはいけないけど、

無理をしてみることも

大事なんだって

教えてもらいました。

 

 

 

ファンタジーな設定だけど

こんな風に考えさせてくれることも多くて、

爽やかで、音楽も心地よくて、

とてもいい映画でした!