10月25日(月)、「内田光子ピアノ・リサイタル2021」を聴きにサントリーホールへ。
前半は、シューベルト/4つの即興曲Op.142(D.935)から第1曲・第2曲。
第1曲の第1副主題の大きくテンポを落としての密やかな表現と第2副主題の哀しさ、第2曲の主部の主要主題のやはりかなり遅めのテンポによるかそけき表現と副次主題の厳しさそして流麗ながらも時に激しさをも伴う中間部との対比が、印象深く思われました。
私の好きな故ルドルフ・ゼルキンの同曲の録音の武骨と迄思える程のストイックさとはまた趣を異にするものの、シューベルトの深遠な面を的確に表出した演奏でした。
後半は、ベートーヴェン/ディアベルリの主題による33の変奏曲。
第1変奏のような力強さから晩年のベートーヴェンらしい内的観照に至る迄多様な変奏が、流石に見事に表現されていたと思います。
ところで「ディアベルリ変奏曲」というと、私は以前観たこの演劇を思い出します…。
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