仲道人気を窺わせる夥しい聴衆ホワイエ大混雑


前半最初は、モーツァルト/ピアノ・ソナタ第8番
悲劇性を強調するよりは、モーツァルト独特のそこはかとない哀しみが湛えられた演奏のように感じられました。

続いてベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第23番(私はベートーヴェンの死後ハンブルクの出版商がこの作品に勝手に附したとされる副題「熱情」がどうにも受け容れられない)。
激しさをみせつつも、同時に第1楽章提示部終結第2楽章等深みをも適切に表出した演奏でした。

後半は、私のこの日の一番の目当て、大好きなブラームス/ピアノ・ソナタ第3番だったのですが…。
気負い過ぎがあったのか、第1楽章第1主題第3楽章主部第5楽章主要主題コーダがあたかも音塊と化してしまっていたのが残念でした。
そのような中でも、第1楽章第2主題後半同楽章展開部中程、そして第2楽章等の繊細ロマンティック美しさは、仲道さんならではか。

ブラームス青春期モニュメンタルソナタなら、アンコールはそのブラームスの晩年の小品にしてもらえないかと思っていたら、果たして、採り上げられたのは6つのピアノ曲Op.118~第2曲間奏曲イ長調
仲道さんの真摯音楽への姿勢が、ブラームス晩年の孤愁を素晴らしく体現する結果となっていました。この日の演奏で一番良かったと思います。
アンコール2曲目エルガー/愛の挨拶素敵だったけれど、このプログラム、とりわけブラームスの小品の後では、やや蛇足感も。








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