北海道へ(伍)：湧網線の痕跡を

7/14(日)、ワッカ原生花園を後に一旦ホテルへ戻って、預かってもらっていた荷物を受け取り、昼食を済ませてから、網走バスを補完する形で日中常呂地区で運行されている北見市営バス13:25栄浦発の便に乗車。


しばしば並走するサイクリングロードは、

湧網線跡の転用なのでしょうか。






13:40に常呂バスターミナル着。





ターミナル内の網走バス窓口は土・日・休は休み。


未だ張ってある湧網線代替バス廃止の告知を、

恨めしい思いで眺めました。

ターミナル2Fは湧網線資料室となっているようでしたが、管理者に依頼して開錠してもらわなければ見学不能で、

土・日・休不在とあればそれも叶わず…。


仕方なく乗り継ぎ便の時間迄、ターミナル周囲の散策＆待合室での休息に充てました。




14:35始発の網走バスに乗り、


オホーツク海や湧網線跡らしきサイクリングロード、能取湖を望見しつつ、





14:57着の卯原内で下車。




前日に車窓からちらっと眼にした、湧網線卯原内駅跡の網走市｢卯原内交通公園｣へ。





旧型客車そして、

武骨な姿ながらも｢キュウロク｣の愛称で親しまれた、大正生まれの初の本格的な国内量産貨物用蒸気機関車9600形が、

初夏の陽射しの下、時折能取湖からそよいで来る風に吹かれながら静かに佇んでいました。


























この日は暑いとは云え概ね快適だったものの、厳冬期ともなればさぞかし大変だろうと…。









一通り静態保存車輌の周囲を観て廻ったものの、次のバス迄まだ2時間以上あったので、湧網線跡のサイクリングロード伝いに、


取り敢えず、近くにあると思われた｢卯原内サンゴ草群生地｣へ行ってみることに。









この橋脚は湧網線当時のものなのか、それとも造り替えられたものなのか…。


この辺りは9月半ば頃には、

稀少植物サンゴ草が変色し、

鮮やかな赤に染まるらしいのですが、今はまだ…。
















それでも尚2時間弱時間が余っていたので、湧網線跡を辿れるだけ辿ってみようと…。







初めの内は、如何にも北海道らしい白樺等の木立とその合間から見える能取湖を眺めつつ、愉しく歩を進めていたのですが、







次第に時折バス道路が離れていくようになるにつれ、段々心細くなり…、



ふと芥川龍之介｢トロッコ｣が頭をよぎりました。














17:00を過ぎ、


行く手に登り坂が、


右手の道路にバス待合所らしきものが、

それぞれ見えてきたのを機に、探訪を終えることにしました。



バス停は｢二見中央｣。

17:49発の網走バスサロマ湖栄浦始発網走バスターミナル行に乗り込みました。



…ここからバスにしたのは正解でした。
発車して間もなく、

バスは左折してサイクリングロードを横切り、

以後網走市街地迄再び合流することは無かったからです。



網走川を渡り、網走刑務所を対岸に見遣ると、

やがて18:03網走駅前着。


この日は網走駅前のビジネスホテルに投宿しました。