12/3(土)109CINEMAS川崎で、この日封切りの映画「REALWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」13:10~の回を観ました。

定年を目前にした地方私鉄の運転手とその妻の、想いのすれ違いと絆の再生を主題として、男女や世代間の価値観の相違、更には終末期医療の在り方といった重い要素も盛り込みながらも、決してそれをあざとく前面に押し出さず、抑制されたタッチで描いていることが、観終わった後に余韻を残す結果に繋がっていると思いました。

武骨で寡黙な主人公の運転手を三浦友和が好演していましたが、かつて山口百恵との黄金コンビを謳われ結婚を巡ってメディアが大騒ぎした往時を、子供の頃リアルタイムで体験している身としては、この作品の端緒となった中井貴一の主演による昨年の「REALWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」に子供の三浦貴大が出演していたこととも重ね合わせ、感慨深いものがありました。

妻役の余貴美子や娘役の小池栄子等も皆好演でしたが、とりわけ余貴美子と吉行和子との共演シーンは観応えがあり、また大ヴェテランの米倉斉加年が、出番はごく僅かながらも作品を引き締めていたように思います。
そんな中に混じって、鉄道マニアの中川家礼二と、物語の舞台である富山所縁の立川志の輔が出ていたのも眼を惹きました。