Touch & Go 【エピソードFinal】 | 初代スマブラ名人の居間

初代スマブラ名人の居間

初代スマブラ名人の及川です。

ここではスマブラだけでなくゲームの楽しさを皆さんと共有していけるようにを想いを書いていこうと思います。ゲームに興味がある方に少しでも楽しんでいただく為に始めました。

そんな前から聞いててくれたのか‥。

「ごめん‥
そうとも知らずに
さっきは茶化しちゃって。」

「ううん、平気。
平気です。
あたし決めてたんです。次もしユウサクさんに会う日が来たら
絶対に言おうって。」


少し涙混じった声になる水華。

まさか
カズキのヤツが
予想してた通りになるとは。


この2ヶ月間、俺は考えていた。
俺は自分から逃げていたのだ。

スランプになったのも
きっと
自分自身の存在意義が分からなくなったから。

そんな中、
スランプの自分の歌を褒めてくれた彼女にどこか惹かれていて
もう一度会いたいと思った。

そして水華は
こうして現れた。

これはどこか
運命的なものを感じる。


『実は俺も言おうと思ってた事があるんだ』と、
そう言いかけた時だった。

「勇気を出して
告白しようと思うんです。

クラスの男の子に!」


「…。」

なるほど、
これは、そういうワケか。
確かに辻妻が合う。

瞬時に頭を
ていの良いお兄さんに切り替え‥

「そうと決まればさあ‥」


ぽんっ

「呼び出して
言わなきゃなあ。
その男の子、他のコに取られても知らないぞ~?」

水華の背中を
軽く押してやった。

「あ、はい!
なかなか勇気が出なくって。
今日のユウサクさんの新曲聞いたら決心できました。
本当に
今日はありがとうございました!!」


水華は深々と頭を下げた。

「ははは。
いいよ、いいよ、
お礼なんて。

こっちが礼を言いたいくらいさ。」


カズキにな。


今日もどこかで
誰かさんの背中を
誰かさんが

Touch & Go。



【Touch & Go】
(完)