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公立高校の定員割れがやばい状況になっている

改めて今年の大阪府公立高校入試を振り返ってみると、最も大きな出来事は受験者の激減だろう。トータルで70校以上の高校が定員割れとなった。

 

私立高校の完全無償化によって、私立専願率が高まっているのが原因と言われている。

 

この10年「底辺高校」と言われる学力低迷の高校に定員割れが続き、統廃合の対象になってきた。

 

北摂エリアでは、茨木東と鳥飼が統合されて北摂つばさ高校に、北淀と西淀が統合されて淀川清流高校に、島本高校が廃校に、といった高校が統廃合されてきた。

 

ところが、今年はそれとは違う異常事態が起こっている。

 

高槻では、槻の木-15名、高槻北-21名と偏差値50代半ばの中堅進学校が定員割れになった。

 

しかし、大阪府全体で見ると、もっと大変な事態が起こっている。

 

富田林高校が-5名、鳳高校が-9名の定員割れになった。

 

北摂では馴染みのない高校だが、どちらも英数国C問題の偏差値60くらいの学校で、この辺りで言うと、春日丘と三島の間くらいの高校が定員割れを起こした、といえばその異常さの一端が理解いただけるだろうか。

 

おそらく富田林高校は5年ほど前に附属中学校を作ったことが影響したのか、地域が違うと通う生徒からの評判を聞く機会がない上に、進路指導でも出てくることのない高校なので、詳しい事情はわからないが、このレベルの高校まで人気が二極化したのには、本当に驚いた。

 

大阪公立高の志願者激減、入試日程見直しへ

 

にもあったが、大阪府教育庁も危機感を感じているのは確かなようだ。

 

入試日程変えるだけで解決できる問題か、疑問だけれど。

 

ただ、府知事をはじめ大阪維新の方針は「競争」「切磋琢磨」であり、これを問題とは捉えておらず、公立高校は上位だけが残ってあとは私立でもいい、くらいに考えているのかもしれない。