今朝、ゴルフの全米オープンの中継を見て
目が覚めました。
石川遼くん、
1日目・71
2日目・78
+9
不本意ながらの成績だったようです。
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私は、ボウリング業界にいた過去が
ありますので、その観点でも彼の
今回の挑戦の歯痒さを理解している
つもりでしたが、
やはり、同じ道を歩んだ者でなければ
共有出来ない気持ちというのはある
と、感じ入ったシーンで今朝目覚めました。
それは、今日現在108位で2日目を終えた
石川遼選手にインタビュアーを務められた
青木功さんのココロに響くご対応が
とても印象的だったのです。
『いいゴルフをしているのに、スコアに
繋がらない悔しさを、自らの経験で
痛いほど分かる…』
青木さんは、テレ朝から戴いている仕事上、
多くのマスコミのマイク、カメラの前で
遼くんに質問せねばならなかったが
インタビュー冒頭
『俺、ホントはな、いいゴルフしてんのに
スコアになんない気持ち、分かるからさ、
ここで話聞く前にロッカールームで
二人きりで話したかったんだけどさ…
2日間振り替えてどうだった?』
私は、通りがかりで早朝起き抜けに見て、
録画したわけではないのですし、ゴルフは
専門ではないので正確には記憶してませんが、
遼くんは、悔しく歯痒そうに、でも毅然と、
『はい、良かったところもあったんですが、
まとまらなかった点もあって今後の課題としたい』
というような主旨の言葉で応じていました。
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私が感じ入ったのは、この直後でした。
青木さんは簡単にインタビューを済ませて、
『はい、もう終わり!
あとは二人で話そうや』
と、メディアから遼君を庇うように
画面から引き上げていかれました。
ゴルフの真髄を知るからこそ、また、
いいプレイをしながら結果にならない
悔しさを分かってあげられるからこそ、
親が大切な子を守るかのように、
遼くんの肩を抱きながら
カメラに映らないよう立ち塞がる形で、
インタビューを終わらせていました。
その世界の大先輩である青木さんとしては、
これからを担う大切な人材を、
勝手を知らないメディアから単純に結果だけで
いろいろ評価されることは不本意なのでしょうね。
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ここで感じたのが、自分自身の経験を
思い浮かべたことです。
私は、身近な友人のご家族がうつになられていて、
最初は病気や症状を理解してあげられなかった
という過去があります。
しかしその数年後に、自分の母親が心身の
バランスを崩してうつになった時に、
これは本当の理解を得ようと、通院付き添いを
しながら勉強しました。
さらに、そんな母親を看ながら妻を迎えようと、
自分がやりたい仕事を辞めて転職しましたが、
それがクレーム処理という精神的負担が
大きい仕事だったことから自虐的感情と
自殺願望を発症してしまい、自らもうつと
診断されるに至ってしまいました。
これは、私の弱さであることは理解しています。
しかし、会社は休職や転部ではなく、
診断書を見て休養の末、有給休暇期間で
様子を伺って、結局退職になりました。
その会社は、シャカリキ社員ばかりで顧客への
サービスや社会貢献より、今は会社をとにかく
大きくすることばかりに拘っていました。
言葉が不適切かもしれませんが、
体育会系の上下関係の激しい、
とにかく、欠陥物件が多すぎることを
多分社長には伝わりきってなかったような…
総管理職が社長に “Yes Man” な会社でした。
西新宿の初台にある、オペラシティー・タワーに
入れた従業員数100人弱の住宅メーカーでしたが
今はもうありません。
私は、今現在辞めさせられて良かったのだと
思うようになれています。
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なので、うつでなかった過去を経験しているので
うつを理解出来ない人たちの気持ちも分かるし、
うつを理解してもらえない辛さも分かる…。
今朝の中継で感じたことは、
青木さんは、遼くんにそんな気持ちをもった
のではないでしょうか。
分かり合えるだけに、仕事を頂いている以上
仕事としてインタビュアーにはなったものの
結果として表せなかった悔しさ、
嘗て一流選手だったからこそ、
わかってあげられる共有できる深い心境
そんなことをマスコミに結果だけを取り出されて
グダグダ根掘り葉掘り取材されても仕方がない
しかし、受けた仕事上、ポイントだけを質問し、
あとは二人だけで話したいと思ったのでしょう。
遼くんを介抱しながらカメラから見切れていった
場面を見て、今朝の目覚めを迎えました。
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賛否両論あるでしょうが、
優しい青木さんのお気持ち暖かくて
素晴らしいなと想いました。
私も、うつなど分かる人にしか
説明する気はありません。
自分が分からなかった時期もあったし、
実際に経験して辛さを分かった今もあるので、
このデリケートな症状に、分かったふりをして
いろんな人が意見をする風潮を好みません。
うつは、人の生い立ち性格同様に、
その苦しみを抱えた人の分だけの症状がある
だからこそ、近親者しか分からない面と、
医師や医療に携わり科学的な解明も必要ですし、
何より職場や社会全体のあり方にも関わる面もあって
実は、治療にはオーダーメイド性が必要なんですね
自分も自分で自分自身の精神的性向を理解する
必要がある…。
でもココロが病んでいてそれを出来ないでいる
医師は、仕事柄診断や治療をせねばならず、
どの領域まで患者を理解出来ているかも、
科学的にはつかみにくいし、
また悪徳医師が点数や患者稼ぎに
通院回数や処方箋を乱発し、
薬依存にさせられている問題も発生しています
社会や企業の理解など、不十分で問題外です
私から言わせていただければ
【なったこともない奴が、ぐちゃぐちゃ
語るんじゃねぇよ。そんな一筋縄じゃ
いかねぇんだよ。それが人間ってものだ】
ココロの病の場合は、科学的には脳神経外科的な
分析で解明がすすめられているようですが、
実際には、身体と魂をつないでいる
目に見えないココロの歪みによる悲鳴
なのです。
自己責任でなってしまう場合もあるでしょうが、
人生や運命は、その8・9割は偶然であれ
必然であれ、自分の不可抗力による結果。
それには、それぞれが説明し尽くせない
それぞれの深い連鎖的事情がある。
そして、これは世相にも反映する社会問題
も深く関係していることを理解すべきです。
そういう観点からアプローチする必要性を
私は求めていきたいですし、今後の人生のテーマ
キーワードになるような気がしています。
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私は青木さんの遼くんに対する接し方を見て、
そんなことを感じ、また青木さんのこれからの
人材への愛と親心に触れて、嬉しかったですね。
今朝はそんな想いを発してのお目覚めでした。