ボウリングに行って
『点数が出ない』とお嘆きの方。
出なくて当たり前なのです。
言うなれば、
『ブカブカのクツをはいて
42.195キロ走らされている』
ようなものなのです。
まず、マイボールを手に入れて
各自フィットするボールを
手に入れることです。
そして、指でつまみ上げる
のではなく、
手のひらでボールを押せる
ようになることが肝心なのです。
すると、親指が抜け
一定の向きの回転をボールに
与えることが出来て、
手前のオイルゾーンを転がし
奥のドライゾーンで、
車がドリフトするが如く
その回転がレーンに伝わり
結果的に曲がります。
そして、大切なことは
ピンを倒すためにボールをフック
させる必要があるという認識。
ストライクを出すためには
1番ピンとその直後の
右側3番ピン(右利きの場合。
左利きの場合は左側2番ピン)
の間の
『ポケット』と言われる
場所に、入射角度を付けて
食い込ませる必要があります。
その角度を持って直線で当てると
どうしてもとなりのレーンから
投げなければなりません。
同じレーンで入射角度を与える。
そのためにボウラーはボールに
回転を与えて、曲げているように
見えるのです。
そして、
ボールが進む向きと回転の向きが
一致した時に
『ポケット』に入れると
ストライクの確立はより高くなります。
そのためには、本来レーンを保護する
ために塗られているオイルを利用して
ボールを回転させながら滑らせる必要
があります。
これを『スキッド』といいます。
どこに、どのくらい、オイルがあるか?
レーンコンディションを探り、
自分の武器であるボールの性能とも
相談しながら、ボウラーは闘います。
細かくは様々なコンディションですが
だいたいレーンの2/3くらい行くと
オイルは減少しなくなります。
そこで、ボールは『フック』します。
そして、ピン前で進行方向と回転が
一致してボールは
『ロール』状態
になります。
この瞬間に『ポケット』ヒットすると
ストライクの可能性が高くなる
というわけです。
奥のドライゾーンに、手前のオイルが
徐々に伸びてくることも計算します。
手前のオイルも削られていく場所が
出てきて、転がすエリアを各々が
調節したり、ボールを持ち替えて
性能の違うボールで攻めたりします。
そう、
ボウリングとは
『見えないレーンコンディション』
と闘っているという側面が
かなり大きなファクターを
締めるのです。
私はそんなボウリング界にいた過去が
ありまして、実はプロの方にも
マイボールを掘ったことがありました。
投げるプロにはなれるわけもなく、
ボールの性能を把握し、その人の手を
把握し、その人のスピードと回転の傾向
を把握し、必要なボールを提供する。
特殊なウレタンの成分が肌に合わず
辞めてしまいましたが、
一番楽しかったような気がしますね。
あの頃の友人は今でも宝物のようです。