夏の終わりに身の毛もよだつ怖い話をひとつ。これは実際にあった私の体験。
それはまだ3,4歳くらいのこと
当時私はマンションの9階に住んでいた。
ある日母におつかいを頼まれた。
「わからなかったらお店の人にこれごと見せなさい」
とメモを渡され。
目的地は分かっていた。
エレベーターを降りて、玄関を出るとマンション敷地内に小さなスーパーがある。迷うことはない。
お金とメモを携えエレベーターで1階まで降り、スーパーに向かい、店員にメモを渡し買い物は成功。
あとは家に帰るだけ。エレベーターを呼び9階を押す、はずだが
エレベーター内に入った後気づいてしまった。
「9階ボタンまで手が届かない」
そうこうしているうちに扉だけは閉まり、外に出ることもできなくなった。
思えば1階のボタンは押せたんだから2階のボタンなら押せたかもしれない。開閉ボタンは押せたかもしれない。だが「9階を押す」しか頭になかったので、そんな策は出てこなかった。
私は助けを呼んだ。ワンワン泣いた。
その声も届かない。頻繁に利用されるような時間帯ではなかったと思う。
どれだけ待ったかはわからないが、しばらくして老夫婦に発見された。
扉を開けた途端、小さい子供がワンワン泣いてたのだから、あっちもあっちで驚いたとは思う。
その方に9階を押してもらい、私のはじめてのおつかいは終了した。
その経緯を母親に話したら
「じゃあ今度はバケツをもっていこうね」
2回目のおつかい、バケツを踏み台にしても9階のボタンは届かず、またも軟禁された。