復活祭の頃となり、辺り中に樹々の新芽が かすみの如く空気を染め始めた。
色をつけた卵に似て、愛らしいチューリップとヒヤシンスの切り花を買ってみた。
春分を過ぎて、
あたしの窓辺とプリズムにありがたくも朝日が当たるようになった。
もちろんそれは無数の虹をキッチンにばら撒く、
チューリップにもその虹が当たるようにしてあげた、どう思っているだろう。
とは言え、4月になり建物全体が暖房を切られてしまった。実は薄ら寒い。
まあ、何はともあれ、こんな天上生活にもかかわらず、老婆の身は
不安と心配にまとわりつかれている、のが笑える、と書きたいが
笑えそうではない。
そうか、おそらく、急に分かったのだが、
これは暇があるせいか? 荷造りと生活とのやりくりの難しさが長引いて、イライラするのだろう。一人で小旅行できるかと思っていたが、それも心理的に無理だ、怖い。
湯治旅行は見事にも、3回目の延期になったし。(今回は温泉場改装!)
それでも恵みはあるのです、ちゃんと見つけました。
というか見つけられましたよ。(このられるは受け身の意味です。可能ではありません)
その記録:
*3月27日、半年ぶりにタクシーを呼んでかかりつけ医に行こうとした。
霧の立ち込めた早朝で薄暗かった。
運転手が「今日はお元気ですか」と珍しい挨拶をしたので、まさか例の夫の
「お抱え運転手?」と疑って 顔を窺うがどうも彼ではないようだった。
6日後に、駅へ向かって歩いていると、ちょうどやってきたタクシーから
そのイラン人の彼がニコニコして降りて来た。
何度も会っているのにゆっくり顔を見ることもなかったので、
話しながらこんな顔だった?と思う自分がおかしい。
彼のルーマニア人の妻も同業で、亡夫の病院がよいのため、
二人にはお世話になったものだ。先日のタクシーはやはり彼だった。
ざっと事情を話して別れた。
思えばJBと二人でここに初めて降り立った時、まさにその場所で
彼のタクシーに乗ることになっていたのだった。
その時も親切は強く印象に残った。
*3月30日、お墓友達のエレンは、二度心臓が停止したことがあるけれど、
例のお花畑とかは見なかったそうだ。それをあたしは密かに残念に思っていた。
やはり霧の立ち込めた日にドライブ中、あたしは不意に言った。
「ほとんど完全にこもりっきりの毎日だけどね、寂しいとか悲しいとじゃない、私が涙するのは感動のあまりなのよね、涙もろくなって」
エレンは待ってましたとばかり反応して、
「私もそうだわね。あ、昨日ね、まさに感動して涙するほどだったのよ!
丘の上の草原の道を車で走っていたら、目の前に大きな素晴らしく鮮明な虹が
立ったの、右の脚?が手の届きそうに、そこの草原にあって、
左も草原から現れていたの!
後ろの車はどんどん近づいてくるので、ゆっくり見る暇なかったのだけど、私だけにみえたのかしら」
エレンは半分、あちらの人らしい。
*3月31日、数十年来夢(夜の)に見離されたようなあたしの代わりのように、
貴重な意味深な夢を報告してくれる20年来の友がいるのだけれど、
昨今、彼女の誕生日がドレスデンの学友と亡夫の死亡日に挟まれていることになった。これはやはりただならぬことかもしれない。
しかしとりあえず、このこととも夢とも関係ないのだけど、
彼女の住まいのそばに如是寺という禅宗の空き寺があって、そこの様子をビデオで送ってくれた。中くらいの鐘もあって深い波を世に及ぼすことができる。
すべての佇まいが気に入ったのですぐに決意した、あそこで暮らそう!
と言ってもこの生身がそうするわけではない、
あたしの本体があそこであたしを修行させるのだ。
かなりの自由自在な発想ではない?
同日、ふっと思いついた。殺生せざるを得ない、という縛りが辛い、
美味しい〜〜なんて喜んでしまう、そう言えばある時期、
JBの脳が異変を起こして、すべて舌に触るものが天にも昇るほどに美味であったことが。。。
(論理の飛躍中)
殺生だと見えるのは我々の意識の幻像によるもので、立場を変えれば、
その現象は原子の交換の場面であるとも言える。
(だから神さん、苦悩と感じる意識を弱めてくださいませ、そこが問題なのでしょ?それ
ができるのは神さんのみ、超宇宙のシステムを度外視して奇跡を起こせるのは!)
*突然いわゆる生身の骨話:古くは子供の時の頸椎の怪我、人生後半からの外反母趾、難聴、喉の異和感、骨盤底筋老化、腰椎間板変形、脚の痺れ、脚のむくみ、こむらがえり、踵の骨痛、ふらつき、目が開かない、などの老化現象、
色々あれど、とりあえずの対処方法、これも色々あれど、一つどれかを実行するとその効果は多くの症状に及ぶのかなと思えてきた。
最近、足の爪先が固まっていると思われるので、この地方特産の花のオイルで柔らかくする。
エレン推薦:ごま油で口内を保守する。
脳の容量が減少して頭蓋骨も下垂するので、手のひらで押し戻す?。
ベッドでテニスボールを背中に順次に当てるなとなど。
*音楽とデジタル世界の二足の草鞋をはく次男に、恐る恐る尋ねてみたら、
考えるたびに配線がこんがらかって(短期記憶がないために)
結論に辿り着けないでいた問題解決。
帰国実行の最後の日以降に、残る通信手段は何か?
パソコンはWiFi接続を見つけてネットを使える、
テレコムのメルアドと電話番号は消えるがアップルのメルアドは使える。
三男も以前、こんな図を書いてくれたが、今でもなるほど!とはならない。
あたしの人生の宝物、3人の息子たち、あたしには明らかに勿体無い漢たち。