ひな祭りのひな壇 | Liber Kukulcan

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いつの間にかZektbach考察が主になっちゃってたブログ

過去の考察をお読みになる際には
更新された日付に基づいて書いているのでご注意を

はい、今日は楽しいひな祭りでございます
地方によっては旧暦で行われることもありますな
千葉県の勝浦市にある遠見岬神社には石段を利用して
長ーーーーーいひな段があります
一度は見てみたいものです
というわけで今日はひな壇について書いてみたいと思います
今回は豪華フルセットのものを扱います
(いまどきのものは上から三段ぐらいしかないものもある)
これから読むにしたがって、
ひな人形を飾ってる方は実際のものと照らし合わせながら見ると
非常に面白いと思います


さて、このひな祭りのひな壇
どんな場面か?と言うと
平安時代の宮中の結婚式を今まさに執り行おうとしている祝いの席です
なので嫁入り道具などが飾られています


まずは上の主役から
お内裏様(男雛)とお雛様(女雛)がいます
これは天皇とその皇后の夫婦を表しています
さて、この位置は地方によって変わってまして
関東ではお内裏様が左側のお雛様が右側
関西をはじめとする京都のひな壇は
お内裏様が右側、お雛様が左側です

これは古来日本が左側が高い地位の人が来るというわけで
京都のひな壇は左側にいます
これは今でも皇族の方々が宮中行事とかで並ばれる時に
このポジションをとっています

時は流れて西洋文化が入ってると右側が地位が高いとされました
で、これをならって、今では国の来賓が来る時は左側に立つようになったそうです

つまり、右だろうが左だろうがどちらもいわれがあって
どっちもOKというわけ


次は二段目の三人官女
現代風にいえば巫女さんとメイドを足して2で割ったイメージですな
お祝いの白酒を持って仕えています
中央が女官長でこの3人の中で一番偉い人
結婚してるので眉がありませんし、お歯黒になってます
向かって右の女官は、お酒を注ぐ為に長いじょうろみたいな
「長柄銚子(ながえのちょうし)」を持っています
向かって左の女官もお酒を振る舞うために
やかんみたいな「加銚子(くわえのちょうし)」
または「提子(ひさげ)」を持ってます


三段目は、五人囃子
大切なBGM要因が彼らのやくめ
美男子が集められて結成してますな
左側から太鼓、大鼓(おおかわ)、
小鼓(こつづみ)、笛、謡(うたい)で演奏しています
並びは「大きい音がする順」となってます

4段目は右大臣、左大臣が並びます
向かって左の髭を蓄えたおじちゃんが右大臣、
右の若いお兄さんが左大臣ですな
役所の偉い人といった所
また、近衛という警護の役割に見立てられてました
右大臣がお内裏様を左大臣がお雛様を守ってます
この二人のイメージとしては
ブラジャスのファロを思い浮かべればOKですw

その間には、ひしもち、あられなどを置きます。


5段目仕人という雑用係
泣き上戸、笑い上戸、怒り上戸の三人一組
持ち物は地方によってはまちまちで
関東は大名行列に使う台笠、沓台、立笠を持っています
京都のは彼らが御所の掃除役というわけで
道具の箒、塵取、熊手が持ち物となっています

向かって左端には橘(みかん)、右には桜を置きます。
これは今でも実際の御所(紫宸殿)にも生えてます

6段目から下は嫁入り道具シリーズ
箪笥、長持、鏡台、など
家の家財道具を置きます

7段目は移動するものを置きます
かごに、重箱、牛が引く御所車を置くと


これでフルセット完成かな
今回は人物にスポットをあてて細々とした調度品を端折って書きましたが
調度品一品一品にも意味があります
これを調べてみても興味深いです
家にある人はひな人形を観察してみてはいかがでしょうか?