はい、大掃除に邪魔されてカオスってる中お届けしたいと思います
今回はドラマCDで大活躍していたアドフークとファロについて
彼等の職業である騎士とはなんぞやことについて書きたい思います
なお、ここから先はドラマCDのネタバレが含んでいます
読むときにはご注意くださいませ
そもそも「騎士」とは何を現しているのかという事を調べてみますと
元々は読んで字の如く「馬に乗っている兵士」を指していました
ドイツ語の「ritter」フランス語の「chevalier」をはじめ
イタリア語の「cavaliere」スペイン語「caballero」も
全ては馬に乗るものという意味から作られた言葉です
騎士が生まれる前の戦場というのは主に歩兵対歩兵の戦いでした
で、これが(ヨーロッパから見て)東側から来た
スラブ系の人々によって大きく変わっていくことになる
彼等は人よりも速い馬を使って一気に攻め込むことが出来たのです
これを期にヨーロッパでも馬を取り入れていくことになります
そしてそこに暮らす領主の雇われ兵たちが
次々と馬を乗りこなして奉仕するようになっていたわけで
このことから騎士というのは
一種の称号のようなものだったわけですね
なので、騎士なのに貧乏生活を強いられていた事も
しばしばあったとかwww
(詩の中に領主に娘を取られてしまったという騎士の話も存在している)
これがドイツ一帯に広がりアーサー王の伝説ともあいまって
今のイメージの騎士のが出来上がってくるわけです
これが花開いたのは11世紀から13世紀ごろの中世と呼ばれる時代
このゼクトバッハ叙事詩の文明の力も丁度ぴったしですね
さて、騎士になるにはを追っていきますと
騎士の家系の子供は家系は7~8歳ごろに親しい騎士に預けます
ここで騎士としての基礎を学ぶのです
主に学ぶ事は武術と宮廷作法だったようです
そして、10~12歳ごろに宮廷や大貴族の元に
見習いとして送り出されるわけ
ここでは騎士としての雑用をガッツリやらされていたそうな
最後に17歳から20歳で叙任式を経て一人前として認められると
ちなみにこの流れをファロに照らし合わせてみると
実に史実にあっていることがわかります
(アドフークの修行に出されるのが7~8歳
ノイ・ド・ラグニアに雑用として入るのが10歳前後
叙任式が17歳でマタンに跪いているシーンが叙任式と思われる)
ここからファロはテトロア海戦時28~30歳と推測が出来ます
さて、騎士道という言葉はファロやアドフークにも色濃く残っています
手っ取り早くいってしまえば「礼儀正しく貴婦人に優しい」ということ
君主に対する「忠誠」、キリスト教や教会に対する「信仰」
戦いで敵を打ち倒す「武勇」
騎士道の中で最も重要視された「気前の良さ」
仲間には丁重に振舞うべきという「礼節」
詩的な意味で貴婦人を崇拝し、奉仕することも
重要視されている事のようです
今で言う「レディファースト」や「フェアプレイ」といったのは
騎士道の名残の精神であります
これを読んでいますとドラマCDで
アドフークやファロが行った事というのは
どれも『騎士』らしい事といえます
特にファロは絵に描いたような騎士でありますね・・・
今回はここまで!!!
騎士を描いた詩なかなか面白くて
「アーサー王と円卓の騎士」あたり手にとって見ると
いっきに目の前に騎士達が生き生きと動き出してきます
ちなみに騎士を歌った叙事詩に
「ローランの歌」というのがありまして
そこにコラーダという剣が登場したりしますwww
何気にこのお話もゼクトバッハ叙事詩の成り立ちの一端を
担っているのかもしれません