ということで、ときには映画の話を。ボクは音楽と同じくらい映画も好きなので、まぁマンガも好きですが、たまには映画の話でもします。まぁ簡単に好きな邦画ベスト3位くらい。あ、ちなみにややネタバレ気味です。


3位 『空気人形』

na0の転がる石 苔まみれ


2009年 是枝裕和監督 ペ・ドゥナ/ARATA


心を持ったラブドールの話、とその「ラブドール」の時点で毛嫌いしている人もいるでしょうが、それはなんとももったいないです。本来エロティシズムの塊であるセックスという行為が全くもって画面上ではエロくなく、かわりに単純な「息を吹き込むという行為」がセックスと置き換えられていてその行為に至上のエロスを感じさせるペ・ドゥナとARATAの演技と是枝監督の脚本が最高。心を持ったが故の悩みに苦しみながらも、その意味を考え最後はハッピーエンドに・・・・と思いきやまさかのクライマックスには愕然。心を持った人形と心を失いかけた人間とでは何が違うのか、空っぽの体の隙間を何が埋めるのか、生きる意味とは、死ぬ意味とは、感じる意味とは、とその「意味」自体を深く考えさせられる映画。


2位 『ゆれる』

na0の転がる石 苔まみれ

2006年 西川美加監督 オダギリジョー/香川照之/真木よう子


西川監督2作目には思えないほど脚本がいい。遊び人の弟としっかり者の兄の兄弟の関係性やそれに対する父親の目線が次第に逆転し、やがて壊れていくところが非常にリアル。また脚本を支える出演者の演技が見事、真木よう子の垢ぬけない感じや、カタブツの父親が徐々に崩壊していく伊武雅刀もいいが、最高なのはオダギリジョーと香川照之。この2人でなければここまでいい映画にはならなかったのは確実。結局「ゆれ」たのはなんなのか?ということに関しては自分なりに観て考えるべき。ちなみに監督の西川美加自身によるノベライズ版もありますのでそちらもオススメ。ただしそっちは絶対に映画を見てから読んだほうがいいです。


1位 『告白』
na0の転がる石 苔まみれ

2010年 中島哲也監督 松たか子/西井幸人/橋本愛


なによりもすごいのはこの内容でしっかりとエンターテイメントしているということ。最初20分の松たか子の台詞のリズム感や全編通してのBGMの使い方がこの上なく絶妙。原作と少し変えてる台詞回しも完璧だと思うし、叙述形式の原作ではわからない登場人物の表情や動きの補完がなんともいえない。特によいのは原作にはない森口(松)の最後の一言。あれを付け加えることで限りない可能性が生みだされ、なのにやはりそこで終わりという脚本が完璧すぎる。2,3回見ると役者の演技の素晴らしさだけでなく、まわりの小道具や天気とそのシーンや登場人物の関係性などが細部にまでわたって理解でき脚本の奥深さがさらに際立って感心、いや感動。DVD買いましょう、いやマジで。



ちょっと疲れてきたので今日はこの辺で、洋画編はまたそのうちに。



ちなみに最近聴いた音楽。凛として時雨の『just A moment』。嫌いではないんですがやっぱりそこまで好きになれないのはドラムの録音状態が悪いせいだと昨日結論付けました。新譜ではそこんとこの改善に期待。あとは東京事変の鍵盤担当・伊澤さんの別プロジェクト・あっぱの『ラシポ紀』。事変の『娯楽』以降の曲の核と同じメロディ感が非常に良いです。