2020年に52歳で、食道癌で亡くなった主人と家族のリアルな記録です。
当時の日記を元に、主人が最期まで闘い抜いた事を残したいと思いました。
お読み頂けたら嬉しいです。
なるさん(主人)会社員
私 パート
たろう(息子)高校生・ラグビー部
ことり(娘)小学生
2019.9.19
G病院 パクリタキセル 11回目
早朝枠にて投与。
以前、先生から話があった緩和ケアについて、話を進めておくようにと、看護師さん経由で話があった。
今現在、頑張って、治療を続けている患者には、とてもショックな話だ。
もし、G病院での治療が困難になった時、引き継ぎや面談、手続きに1、2ヶ月かかるので、スムーズに他院のサポートを受けられるように、早めに進めておいた方がいいとの事だが、なるさんは、どんな気持ちでこの事を聞いているのだろうと思うと、胸が痛んだ
まず、私だけに、話してはダメだったのだろうか…
今日は、担当のソーシャルワーカーの方がお休みなので、後日、連絡をくれるそうだ。
会計 9,200円
なるさんは、普段、病気に関することは調べたり、考えたりしないようにしていると言っているが、常に頭の中に病気の事はあるだろうな。
そして、心の中にグッと不安を閉じ込めているのだと思う。
自分の事だけじゃなくて、家族の事も。
ここ数日、私はメンタルをかなりやられていた
みんなを大きく包み、守っていかなければならないのに。
なんとも無力
特に部活を辞めるいう、たろうの事。
なるさんに、たろうの事になるとメンタル、ダメだな…と言われた。
そう。ダメなんです。
一生懸命に頑張ってきた事も、色々な壁にぶつかってきた事も知っているから…
大事な大事な息子だから、多少の失敗や挫折を乗り越え、強く成長して欲しいと思うけれど、今回は…
あと少しなのに。
中途半端に辞めてしまって、悔いを残して欲しくない。
ただ、それだけ。
これからの、たろうの人生に大きく影響すると思うから。