2020年に52歳で、食道癌で亡くなった主人と家族のリアルな記録です。
当時の日記を元に、主人が最期まで闘い抜いた事を残したいと思いました。
お読み頂けたら嬉しいです。
なるさん(主人)会社員
私 パート
たろう(息子)高校生・ラグビー部
ことり(娘)小学生
2018.8.12
術後23日目
なるさんから、LINEが来ない。
咳もしていたし、心配
夜、なるさんからLINEがきたと思ったら、熱が出て、咳が辛いとの事
回復してきたと思ったのに
どうしたの
大丈夫だろうか…
2018.8.13
術後24日目
今日は、たろうの部活がオフで家にいてくれるので、安心してゆっくり面会できた。
熱は下がったようだが、咳が出て苦しそうだ。
それでも、子供たちの話や女子ソフトボール(テレビで見ていたらしい)の話などを話した。
帰る頃、会社の上司のOさんがお見舞いに来てくれた。
なるさんは、基本的にお見舞いは遠慮してもらっているが、Oさんは、直属の上司なので、今後の事や、今、進んでいるプロジェクトの事などを相談したかったようだ。
なるさんの中では、今頃、とっくに退院して、リモートからでも、仕事復帰するつもりでいたのに、入院が長引いてしまっているのだ。しかも、まだ先が見えないので、ヤキモキしている。
みんなに頼りにされ、自分の仕事にやりがいと誇りを持っているなるさん。
なるさんにとって、仕事は、家族と同じくらい大切な物なのだ。
もどかしいけれど、今は、我慢の時だよ。
みんなが、なるさんを待っているからね。
夕方、検査をしたが、まだ管は抜けないとの事
なるさん、がっかり。
長いよね。
きついよね。
まずは1日でも早く、1本でも多く、管が取れますように。
2018.8.16
術後27日目
今日、胸の管が抜けて、残るは、鼻の2本のみ。(水分と栄養用)
縫合不全を起こした部分は、くっついていると言われたそうだが、さすがに先生も慎重になっているようで、飲食はもう少し我慢との事。
今日は、ことりの自由研究の話、たろうの話、そして、なるさんの友達が社長になったらしいという話をした。
そこから、なるさんの友達との昔話で盛り上がった。
なるさんと友達の話は何度聞いても、面白い。
元気になって、社長就任のお祝いしなくちゃね。
仕事の事も色々、考えだし、少し前向きになってきたようで、ほっとした。