2020年に52歳で、食道癌で亡くなった主人と家族のリアルな記録です。

当時の日記を元に、主人が最期まで闘い抜いた事を残したいと思いました。

お読み頂けたら嬉しいです。


なるさん(主人)会社員

 パート

たろう(息子)高校生・ラグビー部

ことり(娘)小学生高学年


2018.2.7

S病院にて健康診断病院


このところ、胃痛が酷かったので血液検査時に、ピロリ菌検査を追加。

(主人は以前、十二指腸潰瘍を患った事があります。この病気になる人は、ピロリ菌感染者が多いそうです)


そして、バリウムを飲んで腹部レントゲン撮影をしたところ、生まれつき持っている病気、アカラシアの上部の食道が狭くなっているとの事。

癌の疑いあり

後日、再検査となった。



検査後、出勤。

バリウムが原因か?

食べ物はおろか、飲物をうけつけなくなる。

少量ずつ、色々トライするも嘔吐。

帰宅後もダメ。

この日は何もうけつけなかった。



インターネットで調べてみたら、アカラシア患者は、食道癌になるリスクが10倍だそうだ。


主人から、陸上部だった高校生の頃、体を鍛え筋肉が付き、食道が狭まり食べる事が、大変だったという話は聞いていたが、引退後筋肉が落ち、自分で上手に飲み込む術を身につけたと言っていたので、あまり気をつけてあげてなかった。

不調の多かった胃と十二指腸ばかり心配していて…

もっと早くアカラシアについても調べておけばよかった。

そして、毎年の健診時に胃カメラ検査を追加するように言えばよかった。

嫌われてもタバコをやめるように言えばよかった。

無知は恐ろしい。


健診で、癌の疑いがあるなどと1人で聞き、どれだけ怖かったか…

優しいなるさん、この事を私にどう話すかも悩んだんだろうな。


どうか良性でありますように。




病院補足病院

食道アカラシアは胃食道接合部の弛緩がうまくいかなくなる病気です。 また、食道の蠕動運動の低下も認められ、食物がうまく胃に入らず食道内に停滞してしまいます。