摂食指導/歯科大学口腔リハビリテーション | 夏ママのブログ 18トリソミーの娘とともに

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なっちゃんは18トリソミー。 2006.5.26生まれの女の子。3つ上のお兄ちゃんと1つ下の妹と毎日楽しく過ごしています

お友達の皆さま

おはようございます


2/20のこと

歯科大学口腔リハビリテーション

定期受診に行ってきました


11月下旬の嚥下造影剤検査で

嚥下機能に全く問題がない

そう結論が出たので

経過観察となります


この日は急遽撮影がありました


担当して下さってるドクターが

九州方面で訪問看護従事者向けに

摂食指導の講演会を開くので

食形態と摂食の様子を資料として

スクリーンに映したいとのこと


18トリソミーの子どもたちは

試すこともなく最初から

嚥下不可と言われることが多いので

喜んで協力してきました


いつも口にしているものを

毎回持参しています

・とろみ付きソリタ

・スベラカーゼ粥

・緩いムース状おかず


食べてる様子の観察と

食後の聴診などから

嚥下の状態や食べさせかた

食形態のレベルについて

診てもらっています


在宅生活を始める際に

購入した聴診器だと面が広く

食後の喉の音が聴きづらいので

久しぶりに聴診器を買い求めました


水色の聴診器が仲間入り🩺


気圧変化やてんかん発作後など

咽頭部辺りで少しゴロゴロと

音がするときがあるので

誤嚥していないかどうか

食事が喉に張り付いていないか

家でも聴いています


口腔リハビリテーションでは

初診の際に1時間かけて

生育歴のヒアリングがありました


生後1ヶ月頃から

哺乳瓶ニップルをくわえさせると

泣き止んだりスヤスヤ寝入っていたこと


吸啜力がとても強くて

寝てるから外そうかと

引っ張っても抜けなかったこと


NICUからGCUに移るころには

栄養チューブを自分で抜いてばかり

薬の時間に自己抜管してしまって


新生児科主治医は誤嚥するから

経口栄養は絶対ダメと言ったけれど

担当看護師さんがこの吸啜力にかけて

推して説得して下さり理解を得ました


大勢の医療スタッフが見守るなか

くわえているニップルのなかの

ティッシュを外して水で溶いた薬を

スポイトで落としたあの瞬間


何の問題もなく

チュッチュッと吸い込まれ

あっという間に消えた水薬

おぉーっという歓声と拍手


何年経っても鮮明に思い出します


直母から哺乳瓶へ移行して

在宅生活が始まりました

お兄ちゃんにいっぱい遊んでもらって

離乳食は年子の妹とほぼ同じに開始


お母さん子ども3人毎日毎日

食べさせて育ててそれはもう

大変だったと思うけれど

その日常がなっちゃんの

食べる力になっていたんだよ


そう言われたときには

ちょっと嬉しい気持ちになると同時に

え⁈そうなのかなぁ…とも思って


時間に追われる毎日で

考える余裕も無かった

今に精一杯で

振り返ることもしなくて


よくよく考えてみれば

吸啜力と鼻呼吸の獲得は

ニップルをいつも口にしていたから


私ひとりで3人同時に食べさせるのは

ホントに大仕事だったのですけれど


ごはんを作る音や匂い

コップを倒されて

ビショビショになったり

妹の手づかみ食べの頃には

いつの間にか私の髪の毛にも

ケチャップやご飯粒が付いていたり


あの騒々しい時間は

皆んなで食卓を囲むことによる

五感からの刺激になっていて


スムーズに食事を開始して終わるのも

兄妹がほっぺムギューっとしたり

全身を使って遊んでくれたことで

自然と脱感作療法をしていたんですね


摂食について私は

まだまだ勉強中の身ですが

そういうことだったのかと繋がると

学ぶ意欲がさらに出てきます


食って追求するほどに

広がっていくものなので

いろいろ試していきたいです音譜


📕最近読んだ本📙


『まとまらない言葉を生きる 』

荒井裕樹

柏書房


閉塞感の増す社会に一石を投じる

語り口は優しく読みやすい

文学者である著者は

言葉の壊れについて考え

警鐘を鳴らしたいと言う


「言葉が壊れてきた」


このひと言に思い当たる人も多いだろう

言葉は個人を現し内面を映す鏡と思う

その個人の集合体が社会だ


自分の正義だけで生きていないか

自他ともにリスペクトはあるか


言葉の質について

障害者文化論

日本近現代文学専門の

著者とともに熟思していく