昨日、母から電話。
 
『あまり良い話ではないんだけど…』という切り出し方からして、なんかあったことは容易に分かる。
 
とても言い出しにくそうにしていて『やっぱり今度でいいわ』なんて言い出したので『それは良くない。思わせぶりな言い方をしておいて次に引っ張るのは、相手に余計な心理的負担をかけるだけだから失礼だよ』と促すと『確かにそうね』とようやく重い口を開いてくれた。
 
結論から言うと、母にがんの疑いが生じたらしく。
 
とはいえ、精密検査をしたわけでもなく、担当医からは『恐らく見た限りでは悪いものではないと思いますが』と話されたそうだが、母が、がんを疑うのは、検査技師がカルテに書いていた『悪性リンパ腫の疑い』という所見を盗み見(?)したから、のようだ。
 
それだけだと、どこまで母の言い分を信じてよいのか分からないが。
 
それでも一応『念のため、来年3月に細胞診をしてみましょう』ということになったらしい。
 
え!? 真顔
 
来年3月…って遅くね??
 
なんでそんなに検査まで日数あくの??
 
良性か悪性か分かんないんだったら、さっさと検査しないと、その間にも進行しちゃうんじゃねぇの??
 
素人だからよく分からんけども。
 
ちなみに、母のがんが疑われる箇所は、おしり…、いわゆる肛門。
 
母方の叔父が発覚時、大腸がんのステージⅣで、余命三カ月という宣告をされ、あっという間に亡くなってしまったので、それ以来、母は大腸の内視鏡検査を毎年定期的に受けているのだが、今回4回目で、肛門付近に腫瘍が見つかったとか。
 
母は『もう80歳も超えたし、さすがにそろそろ覚悟決めておいた方がいいし、もうなるようにしかならないと思ってるんだよねぇ…』と半ば諦めたような口ぶりだったのだが、仮にがんだったとしても、何もしないで3カ月も様子見というのはちょっと放置しすぎじゃね?
 
そう思ったので『さすがに3カ月も先は長すぎるから、もっと年内に調べてくれる他の病院を探した方がいいんじゃねぇの?』と伝えたら『でも、先生も ”悪いものじゃない” って言ってくれてるし、急かして早く検査してくれって言うのもなんだか気が引けるし』と言う。
 
昔の人なので、偉い人が言う事なら間違いはないと信じてるんだろうな。
 
ましてやその見立てを疑うような振舞いや、患者から何か希望を主張するなんてことは滅相もないことだと思ってるんだろう。
 
医者から『大したことない』『悪いものじゃない』と言われ続けて、気が付いたら手遅れになった、なんて人がネットにごまんといるのに。
 
『検査技師は悪性リンパ腫の疑いがあるって所見を書いていて、画像にもそれらしい腫瘍があるのに、しっかり調べないうちから安易に ”大したことない” なんて言ってる医者に ”早く検査して欲しい”って頼んだところで良い顔されないのは分かるから、別の病院へ行けって言ってんの!』と少し強い口調で言った。
 
『命が惜しくないなら、その医者が言う”悪いものじゃない”を信じて3カ月ほっといてもいいけど
 
こういうのが余計な一言だという自覚はあるのだが、発破かけないと動かない人なので(というか、発破かけても動かない人なので)。
 
さすがにこう言うと、母も『分かった。ちょっと別の病院も探してみる』と言って電話を切った。
 
母は今から30年前のちょうど50歳のころ、生まれつきあったらしい脳の血管腫から出血をして、1ヶ月ほど入院し、その後、先進医療だった「ガンマナイフ」という放射線治療を受けた。
 
脳の血管から出血をしたときに、けいれん発作を起こして救急車で運ばれたのだが、そのとき夜間の当直医から『詳しく検査をしないと何とも言えませんが・・・恐らく悪性の脳腫瘍でしょう。覚悟はしておいてください』と言われた。
 
私はその前年にパニック症を患っていて、半年経ってようやく完解し、元の生活に戻れたばかりだった。
 
しかし、そのことがきっかけで再発し、それ以後は良くなったり悪くなったりを繰り返して今に至る。
 
まだ24歳だった私は、母の死を宣告され、自宅に戻ってから、小さい子どものように声をあげてわんわん泣いた。

 

私と母は思春期のおおよそ6年間は毎日のように喧嘩が絶えず、折り合いが悪かったのだが、きっと反抗期が酷かったぶん、母への想いも強かったのかも知れない。

 

今もそうだが、当時も滅多なことでは泣かなかった私が、あんなに涙が枯れるくらい泣いたのは、幼い頃以来、十何年ぶりだったように記憶している。

 

それこそ体感では2~3時間くらい泣き続けていたように思う。

 

人間、あんなにも目から水が出るもんなんだなぁ、と、今だに感心するくらいだ。

 

薄暗くなった部屋の中で、ようやく少し落ち着いて泣き止んだ私は、ふと ”あること” を思い出した。
 
それがここにも触れた ”ちょっとしたスピリチュアルの話” なのだが。

 

”それ” とは、五円玉に巻き付けた、麻紐だ。

 

紐だけだと失くしてしまうので、五円玉に巻き付けて保管しておいたのだ。

 

その紐は、京都の某有名神社の鈴緒からいただいた細い紐だった。

 

神社に参拝すると頭上に大きな鈴がついているが、あの鈴を鳴らすために垂れている、大きな麻縄が鈴緒だ。

 

パニック症になって実家へ戻ってきたあと、やっと症状も落ち着いたので、学生時代に何度か参拝した京都のある神社を、一人で気晴らしに訪れたとき、帰り際、見知らぬ人からいきなり声をかけられた。

 

『もう、鈴緒の紐は持ったか?』と。

 

最初、何を言われてるのか、さっぱり分からなかった。

 

『えーっと…』と戸惑っていると、その人は『ここの神社の鈴緒の縄から、縒(よ)り合わせてある紐を抜き取って持っていると、本当に叶えたい願い事がひとつ叶うという言い伝えがある』と教えてくれ、わざわざ自ら、その鈴緒から紐を抜き取って私に渡してくれた。

 

私は『ありがとうございます』と礼を言ってそれを受け取り家に帰った。

 

何を願おうか考えていたが、パニック症も落ち着いていて、いまいちこれといった願い事がなかったので、そのまましまっておいた。
 
私はそれを握りしめて、強く、母の命を救ってもらえるように念じた。
 
一週間後、検査結果の報告に呼ばれた私たち家族は、母の病が悪性腫瘍ではなく、脳の血管腫であることを知らされた。
 
私は心底ホッとして、その紐を巻き付けた五円玉を探したのだが、あれだけ肌身離さず持っていたはずの五円玉が、どこにいったのかいくら探しても出てこなかった。
 
そんなことがあってから、ちょうど30年。
 
私は、なんとなく母は長生きするものだと思っていた。
 
日本人女性の平均寿命が 87.57年
 
自分の母はそれをゆうに超え、もしかしたら100歳の呼び声近くまで生きているのかも知れないと私は何の根拠もなく漠然と思っていた。
 
しかし、一度は命の宣告をされた母が30年も元気にいてくれて、私は恐らくもうこれ以上は望まない。
 
むしろ感謝しかなくて、きっと悲しむこともないと思っている。
 
こんなところでこんな風に書いてることを知ったら、母から『縁起でもないこと書かないで!!プンプン 』って叱られそうだが。
 
ネットで ”肛門がん” って調べたら、他のがんに比べたら、まだちょっと希望が持てそうな感じなので、そこまで急を要するような状態ではないのかな…。
 
でも、もしストーマになったら生活が大変だろうなぁ、なんてあれこれ考える。
 
ところで、”肛門がん” って 70~80%は、”子宮頸がん” と同じHPVが原因だそうな。
 
だから ”子宮頸がんワクチン” で ”肛門がん” も予防できるらしい。
 
そういえば、少し前に娘へ ”子宮頸がんワクチン” の接種案内が来てたなぁ(あれ、どこやったっけ)。
 
副反応が出ると重くなるからって接種勧奨が一時中止されてたらしいけど、自費で打つと5万円くらいするんだよね。
 
打たせたい半分、副反応が気になる半分。
 
”子宮頸がんワクチン” で重篤な副反応が出る人って、「HLA−DPB1」と呼ばれる白血球のHLA型が「0501」というタイプの人が多いらしいって聞いて、「HLA−DPB1」の検査を受けさせようと思ったら、これまた自費で5万円かかるっていう、ね。
研究班が信州大と鹿児島大で、ワクチン接種後に学習障害や過剰な睡眠などの脳機能障害が出た10代の女性らの血液を分析したところ、7~8割の患者で「HLA(ヒト白血球型抗原)型」が一致していることが判明した。
調査の結果、「HLA−DPB1」と呼ばれるHLAが「0501」という型だった患者が、信州大学で14人中10人(71%)、鹿児島大学で19人中16人(84%)を占めた。
余談だが、母は関節リウマチも患っているのだが、最近の研究だとこの関節リウマチは歯周病と関係が深いらしくて、言われてみれば、母も歯は40代くらいから悪い。
歯周病をもつ関節痛患者は、歯周病のない患者に比較して、その後関節リウマチと診断され抗リウマチ治療を開始されるリスクが約2.7倍高くなることを示しました。

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