祝！　母、傘寿

午前中にタイトルだけ書いて、下書きを押したつもりが公開になってしまったので、通知が来た皆様、お騒がせしました

早速、本題。

昨日、実家の母が目出度く80歳を迎えた。

生憎、私は実母の誕生日を忘れて、娘と二人でほぼ一日外出していたのだが、夜になって久々に母から電話がかかってきたかと思ったら、誕生日の話だった。

で、今月中に一度、うちへ ”遊びに来たい” という。

”親孝行したいときには親はなし” とも言うし、私は遠方にいて、高齢の両親に何かあってもすぐに駆け付けることはできないので、『そういうことなら往復新幹線代出してあげるから来なよ』と話しておいた。

母とは事情があり、長らく疎遠だったのだが、娘を引き取ってから徐々に交友が復活し、コロナ禍前の2018年頃に一度我が家へも遊びに来たのだが、新築戸建てを購入してからは初めての来訪だ。

ちなみに私は産まれも育ちも大阪という生粋（？）の浪速っ子なのだが、上記の諸事情により、私はここ20年くらい故郷の地は踏んでおらず、母以外の親戚一同とも顔を合わせていない。

うちの母は、御年80歳になっても有難いことに頭も体もピンピンしている。

習い事も幾つかしていて、コロナ禍前はもっと多かったそうなのだが、今も ”民謡” ”将棋” ”ヨガ” などは続けているらしい。

そのため、週の2～3日は出掛けているようだが、その他にも、自宅で ”麻雀” や ”レース編み”、”数独” などをしているようだ。

認知症予防もあるのだろうが、もともと社交的で、ジッとしてるのが苦手な人なので、そういうのが性にあってるんだろう。

それだけ元気はつらつなおかげで私も安心して遠方で暮らせてるというのもあるが、私は母とそこまで仲が悪いわけではないものの、今くらいの距離がちょうど良く、一緒に一つ屋根の下にいられるのは、せいぜい一週間くらいが限度だ。

母は悪い人ではないのだが、自分の思い通りにならないとすぐ臍を曲げてしまい、露骨に嫌味を言ったり、大声で騒いだりする。

さらに学生時代は私も妹もよく友人関係について『あの子とは仲良くしないで』と口を挟まれることも珍しくなかったし、前回書いたように父や父の親戚の愚痴や悪口はしょっちゅう聞かされていたし、何かにつけ『離婚したい』が口癖だったし、母を怒らせると母の気が済むまで何日でも無視をされ続けたり、食事を与えてもらえなかったりすることも普通にあった。

その反動もあってか、反抗期はかなり母と毎日のように言い争いをしていて、よく泣かせていた。

だから、高校の頃には父が見かねて『一人でアパート借りて暮らすか』と言ってきたこともある。

私はその当時に自分で心に誓っていたことが二つあって、ひとつは ”非行に走らないこと” ともうひとつは ”親に暴力は振るわないこと” だった。

私の周りは、友人や知人、幼馴染にもヤンキーの子がいたので、その気になれば非行に走れたのだが、当時は父も母も大嫌いだったので（こんな嫌いな親のために自分の人生を台無しにすることはない）と思っていたのと、一度親に暴力を振るうと家庭内暴力が常態化しそうだったので、絶対に一線を超えないようにしていた。

ブロ友さんのブログに『子には早く独り立ちをさせてあげたい』と自立を促す言葉が書かれていたのを読んで ”良い親御さんだなぁ” と羨ましく思ったが、うちの母は私が将来の夢を膨らませて小学生くらいから『大人になったら東京でひとり暮らしをしたい！』と何度も熱く語っていたのを、心の中で ”そんなにうちにいるのがイヤか” とずっと思ってたらしい（大人になってから聞かされた）。

そういう穿った物の見方をする人なので、同様に16歳でバイクの免許を取りたいと言った時も『免許を取ったらお前は〇んだものと思う』と言われたし、私が一人暮らしをするときも快く送り出してくれることはなく、いつものように『もうお前はこの世にいないものと思う』と言われた。

そうでもしないと、遠く離れて暮らす我が子の身を案じ始めたら、自分のほうが心労で参ってしまうからだと言っていたが、それでも言い様ってもんがあるよなぁ。

今となっては、昔の親子喧嘩エピソードも、お互いに若かったから加減を知らなかったんだろうなぁ、と懐かしくさえ思うが、あと何年、元気でいてくれるかは分からないし、あと何回会えるかも分からないけど、とりあえず悔いのないようにだけはしておきたいなと思う。

まさか、30年前に大病して、医者から『覚悟しておいてください（のちに誤診と判明）』とまで言われた母が、80歳まで元気で生きられるとは、人の命は分からないもんだね。

母が大病したときのスピリチュアルな話もあるのだが、その話はまたいずれ。