妄想blです。
お嫌いな方はスルーで。
お久しぶり、朔夜の二人です♡
仕事が休みの土曜日。
かずさんも特に予定が無くて、久しぶりの連休だからゆっくりしたくて
午前中のうちに家の事はほぼ片付けた。
少し遅めのランチはデリバリーにして、食後のコーヒーを飲みながら、まったりと過ごしていた。
最近買ったデカいビーズクッションは、「人をダメにする」って売り文句に納得の沈み心地。
俺の身長よりもデカいサイズに沈みこんで、足の間にはかずさん。
「...なんか、ねむたくなる。」
全部平仮名で聞こえるみたいな声でそうボソっと呟いたかずさんは、ひとつ大きく息を吐いた。
「眠たいなら、このまま寝ていいよ。」
適度に満腹で、くっついてるから暖かくて。
そして、その温もりが大好きな人なんだから眠たくなるのもわかる。
そんな理想どおりのまったりとした時間を過ごしていたのに
俺のスマホが着信を報せる。
画面を見ると、会社の先輩からだった。
「...え?ちょ、かずさん。ちょっとごめん。」
画面を見て、正直心臓がヒヤリとした。
慌ててソファとかずさんの隙間から体を捻り出し、キッチンに向かう。
たぶん仕事の電話だから、あんまりかずさんに聞かせたくない。
「はい、松本です。」
「あー、オレ。今大丈夫?」
「はい、大丈夫っす。何かありました?」
なるべく平静を保ってそう返事をした。
ネクタイを結んで、ジャケットを羽織る。
鏡の前でざっと髪を整えて、ついでの少し曲がってたネクタイを治す。
「何時になるかわからないから、俺の事は気にしないでね。」
腕時計のベルトを締めて、通勤用のバッグにパソコンとスマホと財布を入れて、リビングで相変わらずソファに埋まったままのかずさんにそう声を掛けた。
「...気をつけて。帰ってくる前に連絡して。」
その返事にちょっと申し訳なさを感じた。
待ってなくていいって言ったのに。
「ん、わかった。行ってくるね。」
かずさんの頬に触れるだけのキスをして、玄関に向かった。