Happy New Year! | 潤いと和み。

潤いと和み。

世界中に巻き起こしてる5人が大好き♥
末っ子溺愛中です♥

末っ子ふたりの妄想bl書いてます。
J×Nオンリーです(๑´ㅂ`๑)♡*.+゜

大丈夫な方のみ、お進みください♡



妄想blです。







お嫌いな方はスルーで。









situation①





出店が並ぶ参道は
思った以上にたくさんの人が
ごった返している。

そう大きくない神社だから大丈夫だろう、
なんてタカを括っていたけど、
その人の多さにちょっとビックリしていた。


「かず、あっち移動しよう!」

「う、うん・・・。」


繋いでいた手を引かれて、
境内の隅っこに移動した。

「ここ、そんな大きくない神社だから大丈夫だと思ってた・・・。」

「オレも。予想外だね。」

柵をベンチ代わりに腰掛けて、
隣の潤くんをこっそり盗み見ると
鼻の頭がちょっと赤い。

「潤くん、寒い?」

「めっちゃ着込んだんだけど、出てるトコが寒い!」


・・・だろうねぇ。
潤くんの赤い鼻を見ながら、
思わず笑っちゃう。


手袋越し、その頬を両手で包む。
包んで、ムギュって力を込めて
タコみたいに尖った唇にまた笑いそうになる。

「何だよーやめろよー」

「だって、寒いんだろ?こうしたらちょっとは暖かくない?」

まぁ、半分はイタズラ心ではあるけど。

グニグニとそのほっぺを弄れば、
オレと色違いの手袋の手が重なった。


「・・・もうほっぺは諦める。
どんなにしても寒いもんは
どうにもなんねぇもん。」


そう言ってオレの手を剥がして。


「だから、こうやっててよ。」


予想以上にたくさんの人がいる境内。
そんな中で
こっそり、手を繋ぐ。


「ねぇ、潤くん。こうした方が暖かくない?」


自分の手袋を外し、潤くんのも外す。


2人きりでいる時と同じ指を絡ませて手を繋ぎ、そのまま潤くんのポッケに突っ込んだ。


「あ、マジでこっちの方が暖かいわ。」


にって笑った潤くん。
釣られてオレも思わず笑う。


どこからか聞こえる除夜の鐘。

もう間もなく、年が明ける。

「ね、かず。とりあえず、アレやんない?」

「アレって?なに?」

「年が明ける瞬間・・・」

「あぁ、アレね。いいね!」


2人で笑いあって、
もう間もなく訪れるその瞬間を待つ。


境内のどこからともなく聞こえてくるカウントダウン。

慌てて2人で立ち上がる。


「5!4!3!2!1!・・・」


一緒に声を上げて、
そのタイミングでしゃがんで。


「0!」の瞬間、2人で思い切りジャンプした。


いきなり飛び跳ねるオレたちに、
周りの人がちょっとビックリしてたのが
何か面白くて。
思わず顔を見合わせて笑いあった。


「ふはは!明けましておめでとう!」

「あははは!おめでとう!」


繋いだ手をもう一度きゅっと握れば
優しく微笑むみたいに笑ってくれる潤くんと目が合う。


「今年もよろしくね。」

「こちらこそ。よろしくね。」


初めて2人で迎えた年越しは
楽しくて、幸せで、でもちょっと寒い。



潤くんとの思い出が、またひとつ増えた。






***************






situation②






ステンレスのサーモマグに
淹れたてのコーヒーを注いで
簡易式のリクライニングチェアに寝そべるかずに持っていく。


「寒くない?」


マグを受け取るかずは、ダウンとマフラーと耳あて、防寒具のフル装備だ。


「あ、嬉しい。ありがとう。」


耳あてのお陰で俺の声は聞こえなかったのか、手にしたマグにすぐに口を付ける。


「いい写真、撮れそう?」


すぐ隣のもうひとつのチェアに腰掛けて、オレも自分の分のマグに口を付けた。


「とりあえず今夜の分は
結構いいの撮れたよ。
あとは、明日の初日の出だねぇ。」


大晦日の夕方、急にかずが
海に行くと言い出した。


「撮りたい画があるんだ。」


そう言われたら反対するわけにもいかなくて、だけど1人きりで行かせるわけにもいかないから。


「ちょっと、時間ちょうだい!準備するから!」


そう断って、とりあえず大野さんと相葉さんに連絡を入れた。

大野さんからチェアと車を借りて、
一番近くのアウトドア用品店で寝袋を買う。
帰り道に相葉さんのとこに寄って、
テントとコンロを借りて。

そうして即席で揃えたキャンプ用品を車に乗せて、いつもの海岸にやってきた。






「それにしても、やっぱ寒いねぇ。」


マグの中のコーヒーを
何度かふぅふぅと冷ましながら、
ゆっくりと飲むかず。
完全防寒スタイルにプラスして
ブランケットも纏わせたけど
光量の関係でどうしてもカメラの近くで火は炊けないから、
かずの体はきっと芯まで冷えきってしまうはず。


「休憩したら?体冷えちゃうよ。
ミネストローネもそろそろ出来上がるし。」

「え?マジ?!食べたーい!」


弾んだ声の返事が嬉しくて、思わず俺の顔も緩む。


「年越し蕎麦の準備してたんだけどね。」


冷蔵庫には蕎麦と天ぷらの材料、そして下ごしらえをしたお雑煮の材料がある。


「ごめん。でも、どうしても撮りたかったんだ。」

「ん、わかってる。だから、蕎麦は帰って食べよう。」


初めて2人で迎えるお正月。
俺もかずも、実家には帰らないから
ゆっくり過ごす予定で準備してた。


「ねぇ、潤くん。今何時?」


言われて、腕時計で時間を確認すれば
もうそろそろ日付けが変わろうとする頃。


「あとちょっとで、新年だよ。」

「こんな年越しも、たまにはいいでしょ?」


まぁ、かずと一緒にいられれば
どんな年越しでもいいんだけど。


「ねぇ、かず。キスしよ?」

「は?え?なんで?!」

「いいから!ほら、はーやーくー!」


両手を広げてかずを待つ。
早く、早く。

もう!って言いながらでも、
腕の中に収まったかずは
着込んでるせいかいつもと違った抱き心地。

それでも、ゆっくりとその唇に触れた。
ほんのりとしたコーヒーの味、それを味わうように何度も角度を変えてキスを交わす。

どちらからともなく、ほぅっと息を吐き唇を離して。

真っ直ぐにその瞳を見つめる。


「明けましておめでとう。今年もよろしくね。」

「おめでとう。こちらこそ、よろしく。」


ふふってはにかむみたいに笑うかず。


「潤くんってさ、何だかんだ言ってロマンチストだよねー。」


揶揄うみたいに言われて、それがちょっと恥ずかしくなる。


「急になんだよ。」

「さっきのキス、年を跨いだキスって事だよね?」


その発想がロマンチストだよねって。


「大晦日の夜に海でキャンプなんて非日常なんだから、いいじゃん。」


拗ねたみたいな口調になってしまったのは、かずが揶揄うから。

だけど、大好きな人と、年をキスで越えたいって思ったのは

かずが初めてなんだよ。

そう言っても信じてもらえないかな?




日の出まで、あと数時間。


あと何回キス出来るかなぁなんて
考えてるのはきっとかずは知らない。


あの日、人魚のニノと思いを繋いだ場所で
もう一度思いを繋ぐキスをする。


・・・俺、マジでロマンチストだ。


かずの言葉にちょっと凹むけど
それでもいつだって誓いたいから。

モコモコに着膨れた、
いつもよりちょっとだけ
抱き心地の悪いかずを
抱き寄せた。








******************




situation③







キッチンに立ってちゃんとエプロン浸けて。
いそいそと、年越し蕎麦用の天ぷらを揚げてる潤を見ながら
いつもよりちょっと良い酒を飲む。


「はい、揚げたてー。気をつけてね。」

「おー、ありがとう。」


バットから炬燵の上のお皿にひょいひょいと揚がったばかりのそれを載せて
またキッチンに戻る。


「ねぇ、潤。まだ掛かるの?」

「もうちょいだよー。先に摘んでていいから。」


そう言われても、何か淋しくて。

早く終わんないかなぁって思いながらも潤を見てた。


蕎麦を2人で啜って、ついでだからって潤が作ってくれたツマミを肴に
2人で日本酒を飲む。
テレビからはごった返す東京の神社の映像。

もう間もなく、年が明ける。



「潤、おいで。」

炬燵布団をポンポンって叩くと、目だけで嬉しそうな顔を作った潤が
オレの膝に寝転がる。


柔らかな髪を梳く。

この時間が、一番癒される。


「もうすぐ新年だね。」

「そうだねぇ。ご主人さま、今年もたくさん可愛がってね?」


クスクス笑ってそんな事を言うから


「ちゃんとイイコにしてられたらな?」


そんな返事と共に、差し込んだ指でグシャグシャとその髪を撫でた。


「俺がイイコでいられるかは、ご主人様の躾次第じゃね?」


撫でてた手を引いて、その甲にちゅっと口付けながらそんな事を言う。


生意気で、クソ可愛いじゃん。


来年もまだまだ躾が続きそうな予感と共に
いつまでもこうやって、甘えて、
オレを癒してほしいなぁなんて
ちょっとだけ酔っ払った頭で思ってた。







********************




situation④








大晦日の夜は、常連さんが集まっていつの間にかに年越しパーティーが始まるのが当たり前になっていた。

注文もそれなりに入るけど、この日だけは持ち込みOKにしてるから
カウンターにはお客さんが持ち寄った和洋中の色々な料理を並べて、
ブッフェ方式で取ってもらうようにしている。


その分アルコールが多く出るから、かずも勿論オレもカウンターの中でお客さんと会話しつつ、ずっと手は動いてる状態。




「もうすぐカウントダウンだぞー!」


その声と共に、みんな一斉にグラスを高く上げる。

翔くんの目の前にはまーがいて。
オレの隣には、かずがいる。

この光景がすごく幸せで
ちょっと鼻の奥がツンってする。


「どしたの?潤くん?」

「何でもないよ。」


覗き込むかずに笑顔を向けて、カウントダウンの声に加わる。


「5!4!3!2!1!・・・おめでとー!!」


みんなで一斉に乾杯をして、新年を迎える。


「かず、おめでとう。」

「ふふ、今年もよろしくね。」

「潤、かずくん、おめでとう!」

「今年もよろしくな!」


4人でグラスを鳴らし、その後はお客さんと乾杯をする。


「毎年だけど、これ何時まで続くの?」

ちょっと疲れた顔をしたかずが気になった。
年末年始、酒屋の繁忙期のひとつだからだろう。


「奥でちょっと休憩しておいで。」


そう声を掛けたけど、フルフルと首を横に振る。


「潤くんの隣にいる。大丈夫。」


その言葉に嬉しくなる。
それはまるで、今年もまた
隣にいるからねって言ってくれたみたいで。

スツールを持ってきてビールのサーバーの前に置き、そこにかずを座らせる。


「じゃあ、かずは今夜はビール担当ね!とびきり美味いの注いでね!」

「ふふ、ありがと。」


オレの言葉どおりスツールに腰掛けながら、手馴れた仕草で空いたジョッキにビールを注ぐ。

その手付きを見ながら、新たに始まる新年もこうして変わらず
隣にかずがいてくれるんだろうなぁなんて想像する。


今年もまた、この場所で
会いたい人に会えますように。

そんな願いを込めて
グラスの中身を飲み干した。






***************





明けましておめでとうございます(*´ー`*)


うちのお部屋の末ズちゃん達で
色々な年越しの瞬間を書いてみました。


①から④
どれがどのお話の二人か
わかるかな?

長編は無理だったけど
こんな形ですが
読んでくださる方への
お年玉くらいになればいいなぁ♡♡



今年もよろしくお願いします(*´ー`*)