妄想blです。
お嫌いな方はスルーで。
「・・・なんで、そんなに・・・発情してんの?」
キスの合間の息継ぎで聞かれた。
「かずさんに、名前を呼んで欲しいから。」
放つその時だけ。
俺の名前を呼ぶのは、その時だけだから。
その代わり、すごく愛おしそうに呼んでくれる。
名前一つ口にするだけで、この人はどれだけ俺を幸せにしてくれるのか知らないんだろう。
「なんで呼んでくんないの?」
「・・・恥ずかしい。」
・・・は?
「なにが恥ずかしいの?」
「・・・零れてそうで。」
真っ赤になって呟くみたいに答えて目を伏せて。
その顔が、唆る。
煽る。
「・・・なにが?」
「・・・オレの気持ち。」
「確かに零れてるかも。」
「・・・だから、呼ばない。」
この人、なんでこんなに可愛いんだろう。
俺のこの嬉しさをなんて言い表せばいいのか。
言葉が見つからない。
だから。
「・・・じゃあ、代わりにこの唇で、俺の事愛してよ?」
指でその薄い唇に触れて、想像した。
ココに、納まる事を。
それだけでゾクリとする。
「・・・ん。いいよ。」
小さな丸っこい手が、俺のベルトに掛かりジーンズのボタンを外そうとする。
このままの姿勢じゃお互いキツいから、部屋の一番奥のデスクまでかずさんの手を引いて。
半分デスクに腰掛けてから両手で頬を包んで口付けた。
「かずさん、跪いて。」
その瞬間、瞳がゆらりと揺れた。
揺れて、その奥に火がつくように色を纏う。
それを見逃さなかった。
「もっと意地悪して欲しい?」
愛しいこの人が求めるのなら、どれだけでも付き合ってあげる。
流す涙すらも愛してあげる。
だから。
「どうして欲しい?」
もう一度聞いた。
ゆっくりとソファに戻り、手にしたモノを差し出してきたかずさんは
少し首を傾げて、瞳を潤ませて。
「・・・縛る?」
さっき俺が解いたネクタイと、自分の両手を差し出してきた。