花火。61 | 潤いと和み。

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末っ子ふたりの妄想bl書いてます。
J×Nオンリーです(๑´ㅂ`๑)♡*.+゜

大丈夫な方のみ、お進みください♡

妄想blです。





お嫌いな方はスルーで。





何だかんだ言いながら、出店で買ったものを全部食べてしまって。
スマホを取り出して時間を見ると、そろそろ花火が上がり出す時間になろうとしていた。



まだぼんやりと明るい空。

「じゅんくん、どっちの方から上がるの?」
「あっちだよ。」

じゅんくんが指差した方には、大きな鳥居があって。

「鳥居が邪魔にならないの?」

どうせなら、ちゃんと見たいから。

「大丈夫。ここ、高台になってるから、鳥居よりも高い場所に花火が上がるんだよ。」

そっかって思ったら、ふとじゅんくんの指先がオレの口の端に触れた。

「え!?なに!?」

びっくりして、思わず体が仰け反る。

「ソース付いてた。」

そう言って、指先でオレの唇をなぞり
その指先を、ペロリと舐めた。

その瞬間、ドキンとした。


「あ・・・ありがと。」
「・・・ん。」

跳ねた心臓
熱い耳朶

じゅんくんのただ一つの動きだけでこんなに反応してしまう自分が恥ずかしくて、俯いてしまう。

「そろそろだね、花火・・・。」
「・・・ん。」

じゅんくんの言葉に小さく頷いたけど、ドキドキする心臓はさっきのじゅんくんのせい。

「かず、大丈夫?気持ち悪くない?」

覗き込むみたいに見つめてくるじゅんくん。

「・・・大丈夫。」


今日、ここに来るまではあんなに嫌いだった花火大会。
今は、そんな事も忘れるくらい違う理由で心臓が壊れそうなほど跳ねている。


じゅんくんがいるから。


きっと、今じゃなきゃ見れなかっただろう。
じゅんくんとだから、ここに来られた。

嫌な記憶や思い出が消えるわけじゃないけど、それより大きな嬉しい思い出があれば
これからも大丈夫な気がする。

「・・・ありがとう、じゅんくん。」
「ん?」
「誘ってくれて、ありがとう。」
「オレがかずと見たかったんだよ。」
「それでも、じゅんくんと一緒に来られて嬉しい。」

例えこれが最後でも。
こんなにドキドキする事なんて、きっとこの先もうないと思う。

ぎゅっとじゅんくんの手を握って。

顔を上げたその瞬間。



大きな音と共に、
鳥居の向こうにキラキラと光る
大きな花が咲いた。