彼らが本気で編むときは、^・ω・^ | ゆにふぉーむ屋さんのぶろぐ^・ω・^
生田斗真さん主演の映画「彼らが本気で編むときは、」を見てきました(「・ω・)「
公開前から気になっていて、ようやく見られました!

トランスジェンダーのリンコと、恋人のマキオ、
そしてマキオの姪のトモの3人を中心に描かれる、LGBTと家族のお話です。

お話の主軸は、小学五年生のトモの目線が多いです。
母子家庭で、深夜にしか帰ってこない母親、ご飯はコンビニのおにぎり。
たまに恋人が出来ると、お金を置いて長期間家を空けてしまう。
トモのお母さんは、そういうどうしようもない「母親」です。

マキオは姉であるトモの母親に頭を痛めながら、
トモを自宅で預かることにします。
そこでトモが出会ったのは、見た目は男性のような女性のリンコでした。

初対面のリンコに対する反応が、もう、めっちゃリアル。
というか、全体的に差別的な表現がすんごいリアルで胸が痛くなります。
リンコの中学時代のお話とか、涙が出そうでした。

このお話で救いがあるなと思ったのは、差別する人もいれば、しない人もいる。
差別していた人もいれば、しなくなる人もいる。
リンコのお母さん、とってもとっても優しい人でした。

LGBTのことがメインと考えてしまいがちですが、
この映画はもう一つ、「母親」というキーワードがあるなと感じました。
劇中ではいろんな「母親像」があります。

トモの母親・・・シングルで育児放棄
マキオの母親・・・リンコが働く介護施設に入所中
リンコの母親・・・LGBTの娘を優しく支える
カイの母親・・・LGBTに激しく偏見を持つ

これ、一見するとリンコの母親以外はみんなダメな人っぽいんですが、
(マキオ母はタイプは違いますが、気難しく子供たちに距離置かれるタイプでした)
でもこれが一般的な母親な気がするんですよ。

トモの母親にしたって、子供は大事なんですよ。育児放棄してるけど。
ラストのシーンとか、本当どうしようもない人だなって思っちゃうんですけど、責めきれない。
だって、誰しもこういうダメで弱い部分持ったまま、大人になってる気がするから。
世間がこういう母親を「ダメ人間だ」と烙印を押すことは簡単ですが、
だったらどうしたらいいのか、って答えを提示して、
それを実行出来る人は少ない気がするんです。
いや、うん、ダメなんですよ。
子供が大事なら優先順位の1位は子供でしょ、って思うのが当たり前なんですけど。
でも現実問題、そうじゃない人、いるじゃないですか。
周りが立派な母親だって思ってたって、子供にしてみたらそうじゃない、なんてこともあると思うんですよ。
だから難しい。家族といえども、人間関係は難しい。


生田斗真さんがリンコ役で、LGBTの女性を演じているわけですが、
LGBTの女性役なら、もう少し華奢な男性の方がよかったのでは、と正直思ってました。
(実際は色んな方がいらっしゃるんでしょうけど、
タレントのLGBTの女性の方は華奢な方多いので、ついそのイメージが先行しました)
ですが、物語上「身体は男性だった」ということはひと目でわかる必要があったため、
この配役だったのだなあと思いました。
もう少し、所作的なところは女性らしさを極めていてもいいのかなって思いましたが、
リアルな女性像って考えたら、これくらいが妥当かなとも思ったり。

あと小池栄子さん演じる、トモの同級生カイの母親。
小池栄子さんは本当にこういう意地の悪い女性の役が似合いますね。(褒めてます)
むちゃくちゃリアル。いるわ~~~こういう女性いるわ~~~~ってなりました。


深く深く考えさせられる作品でした。
辛いけど、心が暖かくもなる。

いい映画でした^・ω・^




彼らが本気で編むときは、
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