ペナン島ジョージタウンとマレー半島バターワースは、植民地時代からカーフェリーで結ばれていました。航空機が発達するまで、ペナン島にはシンガポールからバターワースまでマレー半島を縦断するマレー鉄道で来てフェリーボートで来島するのが一般的。鉄道が衰退した後も高速バスでバターワース・バスターミナル、そこからフェリーを使う時代が続きました。


その歴史あるカーフェリーがコロナ禍の2020年に船舶の旧式化を理由に廃止され、今は2つの長大な橋がペナン島と半島を結んでいます。


第一大橋はジョージタウンに近い北側にかかり半島側は庶民的な住宅が多く建ち並んでいますが、10年ほど前に開通した第二大橋の半島側は、近代的な工場やショッピングモールが建ち並びつつあるものの、放置されたヤシ畑などが原生林化している荒涼とした空き地などが目立ちます。


ペナン国際空港に近く島の南側を半島と結ぶ第二大橋ですが、ペナン島側は大きな工業団地なので平日の朝晩は半島側から通勤する車で大渋滞が日常風景です。


第二大橋は全長24キロメートルと東南アジア最長を誇っていました。何の邪魔もない海上の道、空いている時間帯には制限速度など関係なく性能一杯の車速で『爆走』する高級車が後を断ちません。それでもフェリーなき今、広々とした海上風景を見ながらゆっくりドライブするのは気持ちが良いものです。


第二大橋を渡ってすぐにあるのが日本でも人気のIKEA。看板も店内展示も世界共通。シンプルで安価なIKEAが出来たことで、どこかアクの強いインテリアが多かったペナン島のコンドミニアムの内装が一気に日本人好みのシンプルなものに変化した感じがします。(IKEAのインテリアが好きなのは、欧米人でも中国人でもなく日本人が一番でしょう😊)



商品の値段は概ね日本と同じですが、広々した住宅環境を反映して家具やベッドは大ぶりなものが多いところがマレーシア的。マレーシアの所得水準は低めなので、ちょっと高級なお店といった印象です。面白いのは店舗全体が『エンターテイメント施設化』していること。休日ともなるとお祖父さんから孫までの大家族が纏まって来店、一日かけてリビングルーム、子供部屋、キッチンなどの展示室を皆んなで楽しむ姿が多数😆 特に何かを買う訳でなく欧米風の憧れの部屋やインテリアを見て楽しむのが最大の目的。




そんな訳で手際よく買物したいならば平日を強くお勧めします。もっともマレーシアでは賃貸住宅には家具・インテリアが付いているのが一般的なので、あまり買うものもありません。周辺にはマレーシアでもお馴染みのファーストフード店も集まっています。




すぐ側にある、もう一つの人気スポットが DESIGN VILLAGE

ペナン唯一のアウトレットモールです。




何の変哲もない駐車場に囲まれた建物。外から見ても、あまりワクワク感が高まりません。



ここは半屋外の施設で、屋根付きの通路沿いに小さなショップが並びます。日本の軽井沢のアウトレットモールと同じような造りです。中庭は緑が多く池などもあって居心地は良。屋外でも直射日光が遮られるので、意外と居心地の良い空間です。





開業当初はコンセプトが曖昧で人気がありませんでしたが、ターゲットを観光客から地元民にシフトして、スポーツ用品や日用品など普通のショッピングモールで良く見かけるカジュアルな店のアウトレット品を中心としたことで、最近は休日などは結構な混雑です。


トップブランド店は殆どありませんが、ドリンクスタンドや飲食屋台も増えたので、こちらも日がな一日安上がりに休日を楽しむ家族連れで賑わっています。




今回ご紹介のこの2店。私の場合は日々の運動不足解消を目的に定期的に通っています。


天気が悪くて湿度が高い時は完全空調で快適なIKEAを日がな一日散策。もちろん昼食と休憩は本場スエーデン料理。駐車場も広くてゆっくり出来て、往復の第二大橋からは雄大な景色を堪能。結構充実の一日を過ごせます。


陽射しが強い快晴の日(こんな日の昼間は湿度がグッと下がり快適です。)は、DESIGN VILLAGEの屋根付き通路を散策。基本的に屋外なので、ドリンクスタンドや屋台で買ったジャンクフードも食べ歩き可能。時に思いがけないセール品に出会えるのも幸せ。晴天の日に日影の屋外を長距離歩ける場所はマレーシアでは貴重な存在、コンドミニアムのランニングマシンに退屈した人にお勧めです。