こんにちは。
今回は「『ケガ』のとらえ方」について書きます。
みなさんは、競技として・部活動の一つとして
スポーツに取り組まれていることだと思います。
その中で、ケガをしたことがあるという人は
かなり多いかと思います。
「昨日の走り込みで足を痛めて、
病院で診てもらったら肉離れだったよ・・・。」
「最近腰が痛いな、と思ったら
それがヘルニアだったなんて・・・。」
ケガで試合に出られなかったり、
満足のいく結果を出せなかったり。
ある意味では競技を続ける上で敵となるケガ。
それに対して、どう考えればよいでしょうか。
とらえ方は大雑把に分けて二つあると思ってます。
一つは、積極的な見方。
もう一つは、積極回避的な見方です。
前者から説明します。
簡単にいうと、
「ケガは限界に挑戦し続けた証だから、
そんなに悲観的にとらえることはない。
ケガを早く治してまた限界に挑戦し続けよう」
です。
例えば、ハムストリングを肉離れしてしまったとしましょう。
当然、走ることはできません。
しかし、体幹トレーニングをしたり
腕立て伏せで上体を鍛えたりはできます。
ケガを治しつつ、
残った部位は鍛え続けるという考え方です。
後者の「積極回避的な」考え方を説明します。
これは、
「できるだけケガはするな、いやケガしたら死ぬ!」
という考え方です。
ケガをしてほしくない理由があります。
・ 積み重ねてきた努力で身に付けた力、
特に体力的な力が崩れ去る
・ ケガをする前と後で、技術的な感覚が狂い
調子を取り戻すまでに時間がかかる
・ 「やりたいのにできない」という状態に陥ってストレスがたまり
競技に対するモチベーションが保ちづらくなる
です。
トレーニングの原則の一つに、”反復性”があります。
「練習を続けてないとパフォーマンスは下がるよ」ということです。
長距離ランナーがジョグをしなかったり
スプリンターが走り込みをしなかったりしたら、
速く走れなくなるのは言うまでもないことです。
ケガをする前と後では、感覚が異なります。
走高跳をしてる先輩で、足首をひどく痛めてしまい
一年以上リハビリをして復帰した人がいます。
しかし、現在も自己ベストを出すまでに至っていません。
先輩に対する先生のコメントを聞くと、
「あいつはケガのトラウマからか、全力で踏み切れないんだ。
たとえ傷は治っていたとしても、
神経や感覚のレベルでは治っていないんだよなぁ。」
直に先輩に聞いてみましたが、
やはりそう感じているようです。
「以前とどこか違う動きになってしまう。
自分のやりたい動きにならない」
やりたいことがあるのにできない
これほどストレスがたまることはありません。
私もケガで入院し、下半身麻酔が必要な手術を受けたことがあります。
ベッドで横になっているとき、尿意を感じました。
しかし、下半身は動きません。
「出したいのに出せない」という
強烈なもどかしさを感じました。
あくまでこれは一例ですが、
生理的欲求を遮られるのは、とてもストレスがたまります。
2つの考え方を紹介しましたが、
大切な考え方は、後者の考え方です。
できれば、ケガはしないでほしいです。
ケガをすることで失うものは、
時間です。
最短最速で結果を出したければ、ケガをしている暇はありません。
ケガのリスクを最小化し、効果の高い練習をすべきです。
高校生ならなおさらです。
インターハイの頂点を目指して陸上ができるのは
高校に在籍する3年間のみです。
その中で結果を出そうと思ったら
最短距離をいくのが筋です。
ケガをしないためにも
アップやダウン・ストレッチをきちんと練習前後に行ったり、
練習中に違和感を感じたらすぐに練習を中断してください。
「メンバーから外されるから練習を止めたくない」
そう思っていてもです。