青い川もそうだった。
赤ん坊が、上流から流れてくる。
なぜか、うれしそうに笑いながら、ちゃぱちゃぱと浮いている。

周りは新緑に覆われ、鳥の鳴き声が聞こえる。
川の下流は途中から暗闇へと入ってゆく。

ゆっくり、ゆっくり、川を流れて下流まで近づいた赤ん坊は立ち上がる。
すでに少年の姿を帯びている。

少年は暗闇の中へ歩いてゆく…。

左には母親が、右には父親が、二人とも、何かを受け入れるように微笑み、暗闇の中にぼんやりと浮かび上がって立っている。

手招きしているようにも思われる…。

少年は、最初は母の方へ近づいてゆく。
でも、そうすると父親は弱々しい光となって消えてしまいそうになる。
だから、今度は父親の方へ歩いてゆくと、またもや、母も消えてしまいそうな光である。

しようがないから、少年はまっすぐ歩き始めることにした。