ちょっとDeepに クーガ2200 | N360の部屋

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昭和の名車(笑)NⅢ360を楽しんでます。

何と2台目のクーガRF-2200入手に伴いちょっとDeepにいってみます。


当時海外の日本語放送の聴取や聴取報告の報酬としてのベリカード入手がちょっとしたブームでした。

当時15歳の私も廉価な短波用ラジオを購入してブームに乗っかりましたが聴取の為には大きな問題がありました。

短波放送その物は世界各国で数え切れない程放送され目的の放送が見つけられないのです。

そんな中メーカー側も目的の放送局を受信できるラジオが開発されて来ました。

その究極系がSONYのスカイセンサーやナショナルのクーガでした。

従来はチューニンググリップと連動するフィルムダイヤルを目安に目的の放送局を探すのですが、僅か20mm程のフィルム幅が1MHzですがその1/200の5kHzピッチの目的の放送局にダイヤルを合わせるのは物理的に無理でした。

そこでクーガでは二つの画期的な機構が追加されました。

一つ目はクリスタル(水晶発振器)を採用したマーカー信号発生器の搭載で、500と125kHz毎に正確にマーカー信号を発生してくれます。

二つ目はチューニンググリップと連動したスプレッドダイヤルの採用です。

もう少し詳しく行きます。

例としてラジオNIKKEI第一放送の6.055MHzにチューニングしてみます。

バンドをSWにしSWバンドをSW1に切替えます

チューニンググリップを回しチューニングダイヤルの6MHz付近に合わせます。

そこで先ずはスプレッドダイヤルの校正を行います。

クリスタルマーカ500kHzレバーを下に下げる事によりスプレッドダイヤルがメカ的にロックされ、500kHz事にキャリブレーション信号が発生します。

そこでダイヤルを0にロックさせた状態でマーカー信号を無音状態になる様にチューニンググリップを回して合わせます。

レバーを戻せばスプレッドダイヤルの0表示が6.000MHzにぴったりに校正された訳です。

その後チューニンググリップを回してスプレッドダイヤルを+55kHzに合わせれば目的の6.055MHzのラジオNIKKEIが受信できます。


実際にやって見ましょう。

これで目的の放送局に事前にチューニングして聴ける訳で正に画期的でした。

正にアナログチューニングラジオの究極系で受信したい周波数に液晶表示を合わせれば簡単に受信できてしまう今のデジタルチューニングでは味わえない趣です。

車もキャブレターやメカニカルな進角制御からインジェクションを含めたコンピュータ制御はもはや当たり前の時代ですが、そんな中N360に乗り続ける趣と通じる物がありますね。
でも単なる変態と言われても仕方ないですがね(^.^)


楽しんで頂ければ何よりです。