安野光雅6 | Review

Review

エンターテイメント評論(本、映像、音楽、お笑い…)



これが安野光雅の集大成(と勝手に思っている)。


「言葉遊びの本」くらいに思っていたのだが…読み込んでいくと、「う」なぎと「う」めぼし(食い合わせ)や、エッシャー的な捻りなどは小手調べで、圧倒されるのはその画力。木の質感などは触覚が再現されているかのごとくなまめかしい。果物などはまるで味まで表現されているかのよう。


娘が小さい頃は一緒に「あ」のつくもの探そう!などと無邪気に読んでいたが、見るたびに新しい発見があり、細部に渡って作り込んでいる作者の執念が空恐ろしい…文句なしのベスト本!