発売直後の同時代に初めて聴いたアルバム。駅前のレンタルレコード屋で借りた記憶が。
それまで良くも悪くも「フォーク歌手」の扱いだった中島さんの印象をガラリと変えたアルバムだと思う。まさにメタモルフォーゼ(ジャケットは中島さんと本作のプロデューサー甲斐よしひろの手らしい。)
打ち込みっぽいドラム、ペースのビシビシ感、激しいギターカッティング、おしゃれなシンセ、時折挟まれるサックスソロ、響きわたるコーラス…どの曲も攻めに攻めて本当にカッコいい。当時の最先端の技術を投入されていると思うが、37年経った今聴いても全く色褪せない完成度…
アレンジャーは…後藤次利、椎名和夫、船山基紀、荻田光雄、そして久石譲、という錚々たる面子。
「あたいの夏休み」…冒頭の跳ねるシンセから一気に引き込まれる。失恋ソングではなく今年は“勝ってる”夏休み。中盤のちょっと長い間奏、若干ダミ声っぽいボーカルも全ていい。
「最悪」…激しいギターカッティングがめちゃかっこいい!“あいつのために歌った唄がちょうど流れてきたりしたら最悪”…どういう状況なのか、歌手ならではシチュエーション、実際にこんなことあったんだろうな…
「F.O.」…小気味いいリズムのお洒落な曲調の中、別れに関してフェイドアウトしたい男とカットアウトしたい女のすれ違いが唄われる。全般カッコよくて好きな曲。
「シーサイドコーポラス」…中島さんのギター弾き語り。アルバムヴァージョンは一番のみだが、シングル「やまねこ」のカップリングは二番までのヴァージョンが入っている。シンプルな伴奏だが魅力的。弾き語り練習中。
「やまねこ」…これも全編カッコいい曲。コーラスが印象的。
「HALF」…本アルバムのハイライト。前世で“次に生まれてくる時は離れない”と誓っていたのに…“次に生まれてくるときはきっと”と歌い上げるなんとも壮大な曲で大好き。終盤のサックスソロとコーラスが素敵。ピアノ弾き語り練習中。
「見返り美人」…ピアノ伴奏がかっこいい。PVで中島さんが登ってるのは、ニューヨークのブルックリン橋、というのをどこかで聞いた。




