逢坂剛1「純粋な犯人当て」のようなどちらかというと無味乾燥なミステリーばかり読んでいた高校生の頃出会った作品。ハラハラドキドキ+終盤のカタルシス+スペイン&ギター&広告業界蘊蓄+ほのエロという本物のエンターテイメントかくあるべし、と突きつけられたというか、面白い小説とはこうでなくては、と読書人生の転換点となった作品。登場人物もなかなかの曲者ぞろいで気が抜けない。第96回直木賞受賞作。