7月の読書 | うさぎと読書と、双極性障害と。

7月の読書

7月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:3463
ナイス数:285

医者が教える 正しい病院のかかり方 (幻冬舎新書)医者が教える 正しい病院のかかり方 (幻冬舎新書)
読了日:07月31日 著者:山本 健人
懲役病棟 (小学館文庫 か 46-3)懲役病棟 (小学館文庫 か 46-3)感想
患者さんの心の声が聴こえる魔法の聴診器シリーズ第三弾。 今作は暴走族上がりの金髪の女医、香織先生が女子刑務所の勤務になった。 殺人、覚醒剤、万引き、放火と様々な罪を犯し服役している女性たちの病気の治療しつつ生きる手助けをする。 塀の中は自分とは別世界だと思っていたが、案外ちょっとした違いでしかないのかもしれないと思った。 さすが著者、社会問題を絡めつつ、ラストがよかった。 解説もよかった。
読了日:07月30日 著者:垣谷 美雨
二木先生 (ポプラ文庫 な 17-1)二木先生 (ポプラ文庫 な 17-1)感想
浮いたイタイ男子高校生と秘密を抱えたヤバい先生。社会にそぐわない個性を抱えた人間は、すべてを曝け出して生きるか、ひたすら隠し通すか。 最初と後半で2人の印象がガラリと変わる面白さ、スリリングな会話劇、どれをとっても面白かった。 先生の言葉が、重い。
読了日:07月28日 著者:夏木 志朋
50歳からの性教育 (河出新書)50歳からの性教育 (河出新書)感想
NHK「クローズアップ現代」で紹介されていて手に取った。 産婦人科医や弁護士などの専門家7人が「性教育」というテーマで執筆したもので、とても素晴らしかった。 知っていたこと、知らなかったこともあり、あの時ああいう気持ちだったのはそういう事なのかと目から鱗。 実際に性教育って受けたかなあ?生理のことかな?という記憶しかない。 学ぶ事が多く、性的同意なども含め、いい時代になったと思う。
読了日:07月26日 著者:村瀬 幸浩,髙橋 怜奈,宋 美玄,太田 啓子,松岡 宗嗣,斉藤 章佳,田嶋 陽子
街とその不確かな壁街とその不確かな壁感想
世界に入り込むために大事に大事に読み終えた。 読みながらいくつかの長編小説が頭に浮かんだ。次はどんな世界に連れて行ってくれるのか、どんな人と出逢わせてくれるのか、ページをめくりながらワクワクが止まらなかった。 あとがきを読み、とても貴重な作品を読めたことに驚いた。 初期の長編を再読したいなあ。
読了日:07月24日 著者:村上 春樹
まりも日記 (講談社文庫)まりも日記 (講談社文庫)感想
猫を飼ったことで人生を狂わされた人たちと、ニャン生(猫生)のお話。猫のお話はほっこりするのに、やはり著者が描くと後味の悪いミステリになってしまうのね。 新鮮な感じでとても面白かった。
読了日:07月13日 著者:真梨 幸子
私の盲端私の盲端感想
現役医師のデビュー作。 バイト中に大量出血し、意識が戻った時には人工肛門になっていた女子大生の話。 彼女の内臓への視点がとてもグロテスクで、まるで一緒に見ているかのようだ。 オストメイトへの理解が深まるが、ほとんどが大便の話だ。どうにも読みにくかった。
読了日:07月11日 著者:朝比奈秋
ヨモツイクサヨモツイクサ感想
ひたひたと迫る恐怖、得体の知れない脅威の連続。 怖い怖い、グロい、痛すぎる!! 救いがないどころか絶望しかない展開に読む手を止められなかった。パニックホラーだと思ってたら突然始まる怒涛の伏線回収にミステリだと気づいた。 めっちゃ怖くて面白かった。
読了日:07月09日 著者:知念 実希人
少年籠城少年籠城感想
子供の惨殺死体が発見され、犯人と思われた少年が無実を訴え子ども食堂に立て篭もった。その街は訳あり母子が多くいて、ここは日本かと思うほど絶望の中で生きていた。 著者は何冊か読んでいるが、こういう子どもの描き方もするのだなと、心を抉られながらも400p超えの大作を一気に読み終えた。終盤までオチはどうなるのかと思ったが、予想もつかない方向にきた。 重く痛く苦しい本であるが、とても素晴らしかった。
読了日:07月04日 著者:櫛木 理宇
能面検事の死闘能面検事の死闘感想
ロスジェネ世代の無敵の人が起こした無差別殺人と、それに続く爆破テロ。不破検事、今回はまさに死闘。 展開は既視感あり、黒幕も何となく読めてはいたけど、最後はモヤっと残る。え?結局家族のせい?
読了日:07月01日 著者:中山 七里

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