4月の読書 | うさぎと読書と、双極性障害と。

4月の読書

4月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2746
ナイス数:212

砂の宮殿砂の宮殿感想
海外富裕層向けの自費診療医療ツーリズムで儲けている高級クリニック。そこの顧問が不審死したことで医師たちの間に亀裂が走る。 癌は真実を伝えるべきか、希望を持たせるべきか。 話があちこち迷走したような感じで、久坂部さんにしてはだいぶ微妙かな。
読了日:04月28日 著者:久坂部 羊
くもをさがすくもをさがす感想
カナダで乳がんに罹患した著者のノンフィクション。闘病記という涙を誘うものではなく、冷静で客観的な視点と、何より生のエネルギーに満ち溢れている。 著者の作品はいくつか読んでいてその熱量に圧倒されるが、この作品も同様である。 カナダでの暮らしぶり、医療システムの違いなど興味深い内容も。 西さんからパワーをもらった。
読了日:04月21日 著者:西 加奈子
四日間家族四日間家族感想
自殺をするために山奥に集まった4人。山奥に棄てられた乳児を見つけた事で事件に巻き込まれていく。 映画を観てるような展開でとても面白かった。 死を決めた4人が乳児を守ることを決めてから変わっていく様子は泣けた。 守るべき存在は、自らの命も救うのだ。 乳児の遺棄、ネット炎上など、社会問題を織り交ぜつつ最後まで飽きさせない。
読了日:04月18日 著者:川瀬 七緒
猿と人間猿と人間感想
携帯も繋がらない山奥に鴨猟に来た父子と、偶然居合わせた大学の研究室の学生たち。 彼らに凶暴化した猿たちが襲い掛かるパニックサスペンス。 前作「ヒグマの森」の著者の新刊という事で楽しみに読んだか期待が大きすぎた… 熊と猿では襲われたら最後、命はないという想像と恐怖が段違いなのだ。 展開早く怖いけど、ひまひとつ乗り切れなかった。
読了日:04月15日 著者:増田 俊也
矛盾社会序説 その「自由」が世界を縛る矛盾社会序説 その「自由」が世界を縛る感想
社会の側面で著者が掬い上げて論じた19のエピソード。 自覚はしてたもの、指摘されるまで無自覚だったもの、知ってたけどあえて見ないようにしてたもの。 これらをズバリと斬り込んできた。 こうして束で読むと本当に恐ろしい。弱者を救うにしても、救いたいと思う人や救うに値する人だけ救い、誰にも救われない人の存在は透明化されるのか。 考えさせられる。
読了日:04月14日 著者:御田寺圭
サブスクの子と呼ばれてサブスクの子と呼ばれて感想
人材サブスクで児童養護施設の子供がやりとりされ商品になる近未来の話。 本当になりそうな感じで怖いが、ニーズもありそう。 違法かもしれないが、子供が華やかで確かな未来を手に出来たのはサブスクのおかげでもあるだろう。 普通に施設で過ごした後の未来と比較すると、どうだろう。。
読了日:04月13日 著者:山田 悠介
犬が伝えたかったこと (サンクチュアリ出版)犬が伝えたかったこと (サンクチュアリ出版)感想
犬と飼い主の20のエピソード。 どれもこれも犬たちの飼い主への信頼と一途な愛情に溢れていてグッとくるし、犬の性質がよくわかる。 今を大切に生きる、共に過ごせる時間は短い。 動物好きには共感しかないと思う。
読了日:04月06日 著者:三浦健太
がらんどうがらんどう感想
推し活で知り合ったアラフォー女2人の同居生活。結婚出産は個人の選択や多様性など言われるが、空虚さを抱えて生きる。ものすごく伝わってくる。結婚出産をするかどうかは、ペットは犬派?猫派?ぐらいのフラットな感覚になってこその多様性だと思う。
読了日:04月03日 著者:大谷 朝子
ここでは誰もが嘘をつくここでは誰もが嘘をつく感想
医療刑務所で医師(矯正医官)として働くお仕事小説。 治療して世に送り出しても、また再犯で戻ってくる受刑者、そしてまた治療… 仕事のやりがいや意味を見出せないのは辛いよねと思うが、社会的に誰かがやらないといけない。 今の刑務所問題あるあるで、なかなか辛い。
読了日:04月03日 著者:嶋中 潤

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