私はとてもケチで物持ちもとても良く
バブル時代を謳歌した先輩からは
経済を回していないと
時にお叱りを受けることもあります
その中でも結構な年代ものが
こちらのハンドミキサー
Nationalの文字も古さを感じますが
電化製品にこの色を採用しているところがまた
元々は母が使っていたもので
おそらく50年くらい前に買ったもののはずです
私よりは確実に年上
母は私が小さい頃
いつもお菓子を手作りしてくれていました
当時はそのありがたみがわからず
スーパーで買ったお菓子が食べたくて
手作りお菓子に不満だったことを覚えています
子供って本当にわかってない
いつからか母はお菓子を作らなくなって
私が社会人になって家を出る時に譲ってもらいました
50歳は超えているだろう
このハンドミキサーは今も全く問題なく使えます
卵の泡立てもとてもスムーズでパワフル
ですが、先日使っていたら
いつもより音がうるさくてガタガタする
さすがにいよいよ寿命かしら
と思って見たら…
変圧器を通していなかった
そう、こちら日本仕様なのでドイツでは
変圧器と変換プラグを通して使わないといけないのです
なのにうっかり、変換プラグから直接
家のコンセントに刺してしまっておりました💦
それでも壊れなかった
昔の物はなんでもとても丈夫に出来ていますね
9年前、海外に引っ越した時
同じく変圧器と変換プラグをつかって
コンセントに差した炊飯器は
初めてスイッチを入れた瞬間に壊れました
それ以降、我が家の炊飯はずっとお鍋です
モネ展で復習
一時帰国している時期に
ちょうどモネ展が開催されていることを知り
国立西洋美術館をのぞいてきました
前年の9月にジベルニーへ行ってきたばかりだったので
これは見ないわけにはいかない
オンラインチケットを購入していきましたが
平日の午後だったせいか
混んでいませんでした
睡蓮の池の作品かつ晩年のものを中心に展示
ジベルニーはセーヌ川に沿ってある村なのですが
モネの自宅近くのセーヌ川沿いに夜明け前からカンバスを置き
同じ場所で少しづつ時間をずらして描かれた
複数の絵の展示を興味深く鑑賞しました
お庭を訪れた時にも、雲の流れや太陽の角度によって
同じお庭でもどんどん表情が変わるのを感じました
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その瞬間ごとの温度、湿度、空気の粒に映る光と
そこに身を置いた時に感じる
清々しさだったり、暖かさや、寂しさ、
そういった景色とともにそこにある空気感を
まるごとカンバスに再現するのが印象派なのかなと
勝手な解釈をしてみました
モネの庭の見取り図とともに
展示されているコーナーは
昨年の夏に実際に見てきた景色を思い浮かべて
ワクワクし通し
モネ展の中で写真を撮って良いのは1コーナーだけ
時間ごとのセーヌ川の絵を見たあとだったので
描かれた時間と季節が気になるようになりました
的外れかもしれないと思いつつ想像しながら見てみます
夏の午後遅め…なのでしょうか
こちらは夏の朝かしら
あの地域で藤が満開になるのはいつ頃かなと想像したり
穏やかな夕暮れ時かしら
胸いっぱいにジベルニーの空気を吸い込んだような
満ち足りた気持ちでいっぱいのモネ展でした
モネ展のチケットで常設展も見られたのですが
すでに閉館まで45分くらいしかなく
急ぎ足でさらっと
こちら2年前のアムステルダムのフェルメール展でも会った
お帰りなさい
コローの「ナポリの浜の思い出」
年末からナポリへ行く予定だったので気になりました
今見るとこの時代はナポリにこんなに木立があったのかーーと驚き
これはモネではないけれど
ジベルニーのお庭のお花は
こういうイメージで咲き乱れていたなぁ
こちらも夏に訪れたル・アーブルの港でした

自然が好きで
屋外が好きで
お天気さえ良ければ外で過ごして
1日の光の変化をずっと見ていることが幸せだったのだろうと思います
フランス人とドイツ人は全く気が合わないと思いますが
自然や田舎を何よりもラグジュアリーだと考えている点は共通している気がします
ヨーロッパに住んでみて初めて
いかに夏がビューティフルで
外で過ごす時間がいかに心地良いか
そしてそれができる季節は
とても短いことを実感しました
限られているからこそ
さらに美しいのかもしれません
2024年12月10日