第23話:いつも通りの道…



いつの間にか、時間は過ぎて12時45分。

俺は着替えて、玄関に向かった。

階段を降りると、そこには結がいて
『陽ちゃん…どっか出かけるの…?』
と聞いてくる。

俺は
『あぁ…ちょっと古川とな…なんか話があるらしくてな…』
と返事をして、そのまま玄関に向かう。

『えっ…古川…さん……うん…気をつけてね…』
と言って足早に階段を上り、部屋に戻る結。

俺は玄関のドアを開ける。
朝よりも眩しい太陽に照らされる。

そんな太陽を睨みつけていると、美優紀が家から出てきた。

『ごめんな、時間つくってもらって』
と美優紀が近づいてくる。

『あぁ別にかまわないよ』
と美優紀に近づいていく。

『今日はな、天女橋に行きたいねん』

『わかったよ』

と二人は駅を目指して歩き始める。

『天気がいい』とか『ちょっと暑い』とか他愛の無い話が続く。

駅はそれなりに混んでいる。

美優紀は、いつも通りな感じだ。

美優紀が伝えたい事って何なのだろう…

そんな事を考えながら、立ち尽くしていると
『暑さで具合でも悪くなったん?大丈夫??』

美優紀のそんな言葉で我にかえった。

-続-