第49話:寝顔を見ていたら…
美優紀は静かな寝息をたてていた。
それは安心しきった様な安らかで穏やかなものだった。
そんな美優紀を見ていたら、俺は不意にあくびが出た
少し伸びをしてから、俺はキッチンに向かった。
冷たい水を飲み干し、リビングに戻って、テレビをつけた。
「毎日つまらねーな」
どうでもいいニュースばかりが流れており、俺はため息をついた。
「世の中は何にも変わらないのに、俺の生活は大きく変わりそうだな」
とテレビに向かって独り言を言っていると
「そうだね~」
振り返ると結が立っていた。
そのまま結は話を続けた。
「大きく変わるだろうね、それは美優紀ちゃんもそうだし、私だってそうだよ。でも美優紀ちゃんはすごいよ…知らない街でがんばってたんだもんね」
「そうだろうな…」
俺は美優紀の寝顔を見ながら言った。
「今日から家族だね美優紀ちゃん。よろしくね‼️」
と小さな声で寝ている美優紀に結が語りかけた。
美優紀は幸せそうな寝顔を見せていた。
「でも、陽ちゃんも大変だね~」
と結が腕組みをしてこちらを見ながら言った。
-続-