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 今年生誕125年を迎えたフランシス・ジャン・マルセル・プーランク(Francis Jean Marcel Poulenc,1899年1月7日 - 1963年1月30日)は、ピアノの上手だった母親の元で音楽に親しんだが実業家として成功した親の反対でパリ音楽院へ進めず独学で音楽を学んだ。しかし両親が他界し、エリック・サティや、同い年の友人の作曲家ジョルジュ・オーリックの支援を得て徐々に才覚を表す。後にオーリックと、ルイ・デュレ(Louis Durey, 1888年 - 1979年)、アルテュール・オネゲル(Arthur Honegger, 1892年 - 1955年)、ダリウス・ミヨー(Darius Milhaud, 1892年 - 1974年)、ジェルメーヌ・タイユフェール (Germaine Tailleferre, 1892年 - 1983年)と並んで「フランス6人組」と称されるようになる

 オネゲル、ミヨー、タイユフィールの3人はパリ音楽院の同期であり、デュレ、オネゲル、オーリックはエリック・サティらと「新しい若者のためのグループ(ヌヴォー・ジュンヌ)」を結成していた。
 グローリアはクーセヴィツキー財団の委嘱により1959年に作曲された。既に故人であったセルゲイ・クーセヴィツキーと妻のナタリアに献呈されている。初演は1961年にミュンシュ指揮ボストン響により行われた。EMIによる初録音は作曲者監修のもと同じ1961年にプレートル指揮フランス国立管弦楽団によって行われた。
 「グローリア」は小澤ボストンにとっては師のミュンシュゆかりの1曲ということになる。ミュンシュの「グローリア」の正規録音はなかったようだが(初演時のライブ音源がある)、小澤の演奏はプーランクらしい宗教性と軽妙性の両方を持っていて素晴らしい。バトルのソロも曲に合っている。私はこの曲の合唱を歌ったことがあるが(ソプラノは天羽明惠さん、指揮者は失念)、頻繁に入る変拍子がカッコいいと思ったことを良く覚えている。

プーランク:グローリア(ソプラノ、混声合唱と管弦楽のための)
スターバト・マーテル(ソプラノ、混声合唱と管弦楽のための)
●YouTubeミュージック

https://music.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nkj_VPcAfDWDLC3OkDIU1dydO-SWaHjg4&si=7OrvZJrXj_CsMWU_
キャスリーン・バトル(ソプラノ)、タングルウッド祝祭合唱団(合唱指揮: ジョン・オリヴァー)
ボストン交響楽団、指揮: 小澤征爾
録音: 1987年10月 ボストン

 ミュンシュの初演時のライブをYouTubeで聴くことができる。

 

 

 

Charles Munch conducts the Boston Symphony Orchestra & Chorus Pro Musica Adele Addison, soprano

 

グローリアの楽譜はIMSPLで見ることができる。変拍子を多用していて面白い。

https://petruccimusiclibrary.ca/files/imglnks/caimg/3/37/IMSLP309005-PMLP499558-Poulenc_-_Gloria_(orch._score).pdf

 


 2台のピアノのための協奏曲はプーランク中期の1932年の作品で、前回紹介したオルガンとティンパニ協奏曲(1936)の少し前の作品になる。シンフォニックなオルガン協奏曲に比べるとラプソディックで洒落た作品になっている。
 当時大評判だったラベック姉妹の活きの良いピアノと小澤の合わせ上手が際立つ素敵な1枚だが、フィリップスがデッカに吸収されたせいかこのアルバムは現在は廃盤のようで、2台のピアノ協奏曲のみがラベック姉妹の6枚組BOXの最後に入っている。

プーランク:2台のピアノのための協奏曲
●YouTubeミュージック(2台ピアノ協奏曲のみ)
https://music.youtube.com/watch?v=0cXVKK8H4t4&list=OLAK5uy_mPh5qV2viW_fJ4Xi3FvqY5bXVb00qdJnw


:ピアノ連弾のためのソナタ
:2台のピアノによるカプリッチョ (「仮面舞踏会」 による)
:「シテール島への船出」 (2台のピアノによるヴァルス-ミュゼット)
:2台のピアノによるエレジー
ミヨー:スカラムーシュ (2台のピアノのための組曲)

カティア&マリエル・ラベック(p) 小澤征爾 指揮 ボストンso
録音:1989年