以前もこのブログで紹介した素晴らしい映像がストリーミング配信された。1968年制作のシェンク演出(初演はニルソンとコレッリ!)に替わって1978年に(名バリトン歌手の)ティト・ゴッビが演出した舞台だ。パヴァロッティがカラフ(トゥーランドット)やラダメス(アイーダ)などよりスピントな力強さを必要とする役に進出した時期の映像だ。期待通りの素晴らしい歌だ。ヴァーレットのトスカも素晴らしい。ヴァーレット(1931-2010)は元々はメゾだったが1970年代の全盛期はソプラノも歌った。レコードではサムソンとデリラやマクベス夫人など癖のある役の印象が強かったがこのDVDを見て認識を改めた。

 

演出は極めてオーソドックスで特に変わったことは何もやっていない。最近の変わった演出に見慣れると、「これでは誰の演出か分からない」などと言われてしまいそうなくらいだ。逆に言えば歌が素晴らしければそれだけで十分ドラマになる、演出でドラマを作る必要のない時代だったとも言うことができるだろう。

Puccini’s Tosca
December 19, 1978 Broadcast / Telecast
Tosca...................Shirley Verrett
Cavaradossi.............Luciano Pavarotti
Scarpia.................Cornell MacNeil
Sacristan...............Fernando Corena
Spoletta................Andrea Velis
Angelotti...............John Cheek
Sciarrone...............Russell Christopher
Shepherd................Robert Sapolsky
Jailer..................Philip Booth

Conductor...............James Conlon
Director................Tito Gobbi
Designer................Rudolf Heinrich

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https://www.youtube.com/results?search_query=tosca+1878+met