セコンドの榊木が、動きの止まったヒーローの腕を固めるとマスクに手を掛けようとしていた…が、リングインして、難を逃れた。

 

 「ふん、こうしてやる!」と、
腕を掴んでアームブリーカーに取って肩から叩きつけた。


哀れヒーローはピクピクとしたまま動けなくなっている。

そこへ
  「こうしてやる!」と、
襲い掛かりバスターを炸裂させ、強引に起こして切れのイイ延髄斬りを放った。


バタリと倒れるヒーローを再び起こすとスルスルと絡みつき十八番の
  「卍固めだっ!」

既に戦闘意欲が無くなっているヒーローは泡を吹いて気絶寸前。



観客から「デ・ビ・ル」コールから「剥・が・せ」コールが巻き起こった。

榊木も、
  「その素顔を晒してケジメをつけてもらう!」と、
リングに上がり、ヒーローのマスクに再度、手を掛けた!


  「おわぁーっ…」


  「イイぞ、榊木!」


  「剥がせ!」と、

声援が飛ぶ中、ヒモが1つ・2つ・3つ…と、解かれ白銀色のマスクが緩んできた。

そして耳の部分とアゴに手を掛けてグィグィッと捲り上げるとマスクの下から、だらしなく口を半開きにしたアゴ、
そして口も、完全に見えてきた!


  「見えてきたぞ!」


  「おぉっ、ついにホワイトの素顔がっ…」

などと野次が飛び交い始めていた。


マスクの後ろから茶色い髪がファサッと垂れ下がり、今まで剥がされた事の無かった素顔が暴かれようとしていた。


-つづく-



   デビル・ドラキュラ(柏木 裕也、186cm、種目:バレーボール、33歳、福岡出身)
   ホワイト・フェラガモ(小泉 公太、168cm、種目:器械体操、27歳、○都出身)

 186cmと大柄な体格の「デビル・ドラキュラ」が、168cmの「ホワイト・フェラガモ」をジリッジリッとコーナーに追い詰めてからロックアップする。


例によってヒーロー「ホワイト・フェラガモ」がヒール「デビル・ドラキュラ」の腹へハイキックを入れるが、
これを鍛え上げた強靭な腹筋ではね返されてしまった。


すぐさまエルボーをヒールに浴びせ優位に立とうとするが、これもはね返されたヒーロー。

逆に抱え上げられてボディスラムに叩きつけられ、喉元へニードロップを食らう。

序盤から力の差を見せつけ、観客は大喜びだ。



<8分経過>

 パワーで圧倒するヒールはデッドリードライブでヒーローを叩きつけるとそのままヒーローの足を取ってひっくり返しアキレス腱固めを極めた。


 悲鳴を上げながらロープに逃げるヒーローをリング中央へ引っ張りだし、キックを浴びせるとヒールは再びアキレス腱固めを極めた。


  「うぎゃぎゃっ…」
完全に決まっていきなり苦しくなったヒーローは残る左足を絡ませて、ようやくエスケイプした。


しかしロープ伝いに右足を引き摺って逃げるばかりだ。

(ここでおとなしくしていたセコンド陣・榊木が動いた。)

 ヒーローの足を引っ掛けて転倒させるとそのまま場外へ引き摺り落とした。

セコンドの榊木が、動きの止まったヒーローの腕を固めるとマスクに手を掛けようとしていた!!


-つづく-


   デビル・ドラキュラ(柏木 裕也、186cm、種目:バレーボール、33歳、福岡出身)
   ホワイト・フェラガモ(小泉 公太、168cm、種目:器械体操、27歳、○都出身)

 影の世界の権化であるブラック軍は、新生レスラーを屈辱の世界に落とし入れる為、ヒーロー「ホワイト・フェラガモ」に戦いを挑んだ。

 暗黒倶楽部の特別会員は、前回の興奮を忘れる事はできず券も入手できないものの、入口に溢れ返るほどの盛況ぶりを見せていた。


そんな緊張感が高まる中、館内がライトダウンされるとお馴染みのアップテンポの曲が流れ、白コーナー通路奥から「ホワイト・フェラガモ」の姿が見えると、大歓声が巻き起こった。


そしてお馴染みのおどろおどろしい音楽とともに黒コーナー奥から「デビル・ドラキュラ」が登場してきた。
後輩格の榊木健志がセコンドに携えている。
素顔での登場が「復讐をしてやろう!!」というのか、セコンドで厳しい表情で睨みつけていた。


プロデュサーのダーク・田中が両選手にチェックをいれる。

セコンド陣には、
 『ちょっかいを出すと反則にするぞ!』
と、厳しく注意を与えた。


 『ふふふ…分かってるよ!』
と、おとなしく引き下がる榊木。

妙に不気味だ。

そして軽快なステップでリングを降りた。

ホイッスルが鳴り、試合開始。


ーつづくー




  デビル・ドラキュラ(柏木 裕也、186cm、種目:バレーボール、33歳、福岡出身)
  ホワイト・フェラガモ(小泉 公太、168cm、種目:器械体操、27歳、○都出身)