こんばんは。
工藤倫子です。
今日も自宅でオンラインカウンセリングをしていました。
今日のクライエントの発言で
気になった一言。
「行動を見ていると、そう感じるから」
確かに
「行動観察」は大事です。
その方を観察して
何がしたいのか
何を考えているのかを知りたい。
と、思うこともあるでしょう。
「行動」から読み取れることもありますが
それには限界もあり、誤解も生じます。
「同じ行動」を取っていても
感じていること、やりたいこと、動機は
人それぞれです。
「私」が「こういう時」に取る行動と
「あの人」も同じ行動を取るとは限りません。
人が行動する時
何かをしたいから
何かを避けたいから
頭では分かっていても、身体は頭とは別の反応をすることも
あります。
ある人にとっては「快」と感じることも
ある人にとっては「不快」と感じることもある。
「自分」と「他人」が
同じ様に見えている、感じている
とは思ってはいけない。
それは分かっていても
つい、親しい人、同じ会社の人には
「同じ様に見て欲しい、感じて欲しい」と
思ってしまったり・・・。
難しいものです。
たとえば
同じ映画を観ても
人によって感じ方は違う。
これは分かりやすい例だと思うのですが
同じ「音」や「光」が
同じ様に聞こえたり、見えたり、感じたりするわけではない
ということになると、少し難しい問題になります。
同じ日本人、健常者であれば
同じ様に感じている
と錯覚してしまいがちなのですが
たとえば
最近注目される様になってきた「HSP」の方は
「音」「光」「匂い」に特に敏感だったりします。
実は私もそうなのですが
私は「音」が特に苦手です。
ですから基本的に自宅にいる時には音楽を聞きながら仕事をする
テレビをつけっぱなしで何かをする
ということは絶対にありません。
「音」でかなり消耗してしまうので
娘がテレビを見ていると、かなりのストレスになります。
「光」も苦手なので、夜、リビングの電気はあまり明るくしたくないのですが
これもまた娘は「暗い」のが嫌いなので、困ります。
ですから、時々耐えかねて
夜散歩やジョギングにでかけ
その場を離れることもあります。
話は変わりますが、「MBTI」などを学ぶと
その人の「タイプ」によって、使う言語が違うことも分かります。
「同じ行動を取っている」からといって「同じタイプではない」
ということも分かります。
「この人にはこういう風に見えているのかもしれないな」
ということを想像することが出来るようになります。
アルバート・エリスやアーロン・ベックが提唱している
イラショナルビリーフ、認知のゆがみ
などを学ぶと、自分がどんなビリーフや自動思考を持っていて
どんな風に「決めつけ」たり「思い込んだり」しているか
ということに気づけるようになります。
沢山学べば学ぶほど
沢山の理論や根拠から仮説が立てられるようになったり
その仮説を元に検証ができたり
「観察」することにも奥行きと広がりが出てくるのです。
何が言いいたいかと申しますと
「あの人はこういうことをしたから、こう思っているんだ」
「あの人はいつもこうこう行動をするから、こういう人なんだ」
と決めつけるのは危険で、
それで関係が壊れてしまうのは、とてももったいないということなのです。
「相手の立場になって考える」
ということには限界があります。
人によって見え方、感じ方が全く異なるので
想像を超えるものであり、想像すらできないこともあるからです。
ですから、前提となる知識がないと
いくら話しあっても平行線で、
理解、和解ができない
ということが生じます。
もちろん多少の知識があるからと言って
理解できるものでもないですし
一番やってはいけないことは
聞きかじりの知識で「決めつける」ことです。
そんなセミナーやろうかな。
うーん。
そんなセミナーこそ
オンラインではなく、対面でやりたい。
できるといいな。

