目標と目的 | キャリアカウンセラー 工藤 倫子のブログ ~RINKO KUDO~

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「夢をカタチに!」 私と一緒に夢を探しませんか?

今日は弘前市教育委員会主催の研修会で

講演をさせて頂きました。


職場体験学習推進研修会

ということで、市内の中学校の先生方の研修会だったのですが

その研修会の中で1時間お話をさせて頂きました。


職場体験における留意点について

お話をしてほしいというご依頼だったのですが、

私がいつも中学生、高校生、大学生に接していて

感じていることをお話させて頂きました。



中学校の職場体験事前指導ということで、生徒に対してのセミナーの

依頼も多いのですが、その内容の殆どが「マナー」なのです。


もちろんマナーも大切ですが、

職場体験の1週間前にお辞儀や言葉遣いの練習をしても

すぐに身につくはずはありません。



ですから、私はいつも「マナー」

よりも「何故働くのか」

ということと

「職場体験に行く目的は?」

ということに重点を置いてお話をしています。


この

「職場体験に何をしに行くのか?」

という部分がわかっていない生徒がとても多いのです。

ですから

「学校の行事だから」

「希望していた所に行けないから、あまり行きたくない」

と言う子もいます。


そんな調子で行くので

終わったあとも

ただ、

「楽しかった」

とか

「つまらなかった」

という「思い出」しか残らない。


「何をしに行くのか」

という目的がないから

何となく時間は過ぎてしまうのです。


せっかく先生方が、一生懸命受け入れ企業を開拓して

企業側も受け入れ体制を整えて待っているのに、

これではもったいないですよね。


先生方にはいつも

「生徒と“何のために働くのか”という話をして下さい」

「自分で決めて、自分で行動する。というくせをつけさせて下さい。」

「自分だけがよければいい。ではなく、グループで作業をして

グループで協力し、責任を持つ。ということを体験させて

あげて下さい。」

ということをお話しています。


先生に言われたことはやるけれど、

自分の頭で考え、行動するということが出来ない生徒が

あまりにも多いのです。

先日、「就活と婚活」の記事にも書きましたが

マニュアルがなければ動けないような教育に

なってしまっているように感じてならないのです。



私が普段セミナーやカウンセリングを通じて感じていることや、

実際にあった事を先生にお伝えするのですが、

非常にびっくりなさる先生が多いんですね。


先生方でさえ、驚くようなことが

現実に生徒や学生に起こっているのです。


私がいつもお話しているように、高校生や大学生になってから

「夢は何だ?」

と聞かれても生徒や学生は困るんです。


それまで、何の目的もなく学校生活を過ごしてきたのですから・・・。


今日お話した先生もおっしゃっていました。

○○高校に何人入った

ということでしかその学校や教師が評価されない、と・・・。


悲しいことです。


生徒も○○高校に入ること

○○大学に入ること

が目的になってしまっているのですね。


その高校や大学に入ることは目標であって、目的ではないはずです。



○○高校に入るのは何の為?

○○大学に入るのは何の為?

そういう「問い」がなければ「解」はいつまでたっても出てこないんです。


そういう「何の為に?」という「問い」をしなければ

生徒はなかなか考えられないものなんです。


私のセミナーや講演を受けて下さった先生方からの

感想には皆様必ず

「考えさせられました」

と書いて下さいます。



それは、私がいつも先生にお聞きするからです。

「先生はどう思われますか?」

と。



そこで初めて考えるわけです。

私の「問い」に対して・・・。

そして、自分なりの「解」が出てくるわけです。



子ども達にも問うて下さい。

「何の為にその学校に入るのか?」

「何の為に働くのか?」

ということを。


いつもそんなことを考えていれば

「何の為に職場体験にいくのか?」

なんていうことで、悩まないはずです。



「何の為に?」

目的意識を持つことで

人生の質は大きく変わりますよね。



目標と目的。


似ているようで随分違います。


このどちらも子ども達に

持たせられるように

これからもまた

走り続けます。