先週記事で取り上げた「中学受験の失敗学」の著者が書いた本です。

 

「中学受験の失敗学」と同様、中学受験の負の側面を書いたものです。ただ、「中学受験の失敗学」がどちらかというと受験生の親に関するものだったんですが、こちらは学校、塾産業に焦点をあてています。

 

タイトルだけだと何のこっちゃわかりませんが。簡単に言うと、私立中高一貫校を持ち上げるために、過剰に公立中学及びその教育を貶める(公立不信ビジネスと名付けています)受験産業及び関連メディアの存在。公立について不信感を煽る一方、私立に関する情報は著しくプラス面に傾いていると述べています。

私学は、常に競争にさらされるので、クオリティは担保されるとの論があります。しかし、実際には、競争があるゆえに、問題を表に出したがらない、無理な学校改革による歪み、過剰な進学実績重視等、弊害も大きい場合について実例を挙げて論じています。

 

私自身は、中高一貫校の主要なメリットは、生徒の質と思っています。その学校の教育システムをいくら弄っても、殆ど意味がないとの冷めた見方をしていますので、学校改革とかには懐疑的です。学校改革を宣伝することにより、入学する生徒の質的なものが上がるという副次的な効果があるなら意味があると思いますが。受験産業の仕掛けで、結果として首都圏で優秀な子が中学受験で青田刈りされるならば、乗るのもしょうがないかと思います。

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