ちょっと古い本ですが、結構強烈です。

 

 

家庭教師、塾講師の著者がいろいろなエピソードを交えて、中学受験の負の側面を鋭くえぐっています。2008年出版ですが、古さを感じません。中学受験に対してポジティブな本が多い中、異色の本といえるでしょう。

 

全体的に興味深いですが、特に印象に残ったのは、2点。

 

一つは、学力をめぐる誤解、どうしても埋められない深い溝のくだり。溝とは簡単にいえば、出来の良い子と悪い子の差。良く言われる地頭に近いでしょうか。二週間前に余談で話した豆知識を覚えている子もいれば30分前に聞いたばかり人名を忘れてしまっている子もいる。塾講師なら誰でも感じているこの決定的な差が、"スタートラインは一緒"、"やればできる"が建前の受験業界で表立って語られることは少ないと言っています。

 

もう一つは、父親が受験にのめり込むとどうなるか。二月の勝者の島津君のお父さん以上のとんでもないエピソードが紹介されています。母親がのめり込んだ場合は、父親に冷静な判断力があれば、経済的な面からブレーキをかけることができる。しかし、父親がのめり込んだ場合、母親が止めても、自分の金ということで際限なく暴走する。その様子を、「暴君」のようと表現しています。この本、2008年出版ですが、最近、父親が仕事そっちのけで受験にのめり込むのが目立ってきたと書いています。きっと、今はずっと多いでしょうね。

 

某大臣の失言ではないですが、身の丈(経済的な面ではない)とかけ離れたことをすると失敗する、受験産業に食い物にされるから気を付けなさいと言う感じにも読めました。

 

中学受験の親なら一読の価値あると思います。冷静になれるかも。

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