◆◆◆くじょう みやび日録 第二期◆◆◆
長らく心の底に引っかかっていた絵本。
今回、思い切って、図書館のレファレンスサービスを利用してみました。
……ところが、玉砕……
問い合わせ内容(メール)は、以下の通り。
絶版のトロイア戦争の絵本のタイトル
・題材はトロイア戦争、女性向けの美しい絵本(子供のころ読んだが、子供っぽくなかった)
・刊行年は1980年代か70年代かも
・黄金のりんご(パリスの審判)をめぐる三女神の場面
・女性が耳に貝殻を当てている場面
・……などが印象的だが、作者名やタイトルその他思い出せず(検索しても探せず)
その後、お電話もいただき質問を受けました。
・読んだ場所:自宅(現在は確認できない)
・だれの本か:親が持っていた絵本で、自分用ではなかった
・厚さ大きさ:判型は大きかったと思うが定かではない。ハードカバーだった
・絵:カラーだった
・文章量:記憶がない
タイトルはまったく思い出せないものの、小学生くらいの時に大好きで、図工の課題でこの”三女神の場面”をモチーフに何かを作った……という記憶も、ある(具体的なのか曖昧なのか微妙だ)。
しかし図書館でもわからないとは……
本当にそんな本、あったのかな?
記憶に自信が持てず、あやふやになってきてしまいました。
ダメ元でもう一度ウェブ検索(画像中心に)。今度は「トロイア戦争」とセットのキーワード「絵本」を「漫画」に変えてみた、ら……
ひと目見て「これだー!!!」
(しかもリンクはAmazonの古本で、ほぼ送料のみの金額→即ポチリまして、いま手元に……!)
『アイリスの墓標』
印刷・発行:1978年6月◎文・あかね純◎絵・まつざきあけみ◎発行所・株式会社サンリオ◎定価:880円
1978年って……45年前……もう「史料」の域じゃん?(笑)
なんで忘れてたんだろう、そう、アイリスの墓標じゃん。
(そんなわけないんだけど)ずっと「松苗あけみ」が引っかかっていて、この絵師名を見て、なるほどなあ……と。ホント記憶って、妙に細部にわたっていたりするかと思えば、肝心なところは曖昧で、不思議。
判型は「定かではない」と言いつつも大型本をイメージしてたのですが、まさかのA5判(14.8×21)……子供だから大きく感じた(笑)? ハードカバーなのは記憶が正しかった!
これが三女神の場面!
パリスの審判ですね。右頁にはパリスがりんごを手に座っています。
女の人が貝殻を耳に当てている場面!
アキレウス(左)とヘクトールの戦闘シーン。
わたしはヘクトール派でしたが、大人になってから読んでもやっぱり圧倒的にヘクトールだわ。「どうして私ひとりわが身の安全を求められるだろうか。それはゆるされぬことだ。私は彼と戦わねば……」
(今でもアキレウス、腹立つわ~笑)
*
曖昧な記憶だとイメージが伝えきれず、レファレンスは難しかった。
今回は、偶然Amazon出品があったからたどり着いたのかもね。諦めかけていた思い出の本、再び手に取ることができためぐり合わせに感謝!
トロイア戦争とか、やっぱり哀調を帯びた歴史物語が好きだったルーツを再確認。小さいころ好きだったシリーズ、人生後半で振り返るのもいいかも。それにしてもこの絵本、ご存じの方いらっしゃいますか?